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2021.11.07

段ボール製すべり台で人気を集める玩具会社ワウウィー

ポップ2プレイ(c)WowWee


プラスチックに代わる段ボール


ポップ2プレイすべり台が開発されたのはパンデミック勃発前だが、2021年春の発売は、子を持つ親たちから、天からの恵みだと喜ばれた。とりわけ、都市部の集合住宅に暮らし、子どもが屋内で遊べる選択肢を探している親たちにとっては恩寵だった。

このすべり台は「世紀の口コミ玩具」になった。ニューヨーク市のとある母親が、ソーシャルメディア上の母親グループでこの玩具に関して投稿したところ、1時間以内に250台が売れた。ワウウィーは宣伝のために有償のインフルエンサーを用意していたが、完売間近になっていたため、投稿を控えてほしいと頼まざるをえなかった。

このすべり台とプレイセットに使われている段ボールは、独自のラミネート加工で強化されているが、ワウウィーによれば、他の段ボールと同じ方法でリサイクルできるという。

ミレニアル時代の精神


「トイ・インサイダー」誌の編集主任で、「トイ・ブック」誌の副編集長でもあるジェームズ・ザーン(James Zahn)によれば、ポップ2プレイすべり台は、ミレニアル時代の志向にぴったりだという。

「スペースの制約、価格、サステナビリティといったさまざまな要素に突き動かされた新世代の親たちは、きわめて明確ないくつかの特色を求めるようになっており、それが、ここ数年にわたって本格的なムーブメントとなっている」とザーンは話す。

「従来のプラスチック製の幼児向けすべり台は、広い場所をとる」とザーンは言う。「折りたたんでソファやベッドの下、あるいはクローゼットの中にしまえるのは、すばらしい利点だ」

アクションフィギュア分野では、これまでに複数の会社が、折りたたみ可能な大型の段ボール製プレイセットを発売しているが、おそらくポップ2プレイは、「そのコンセプトを応用し、すべり台のような、子どもが荒っぽく使っても耐えられる頑丈なおもちゃを実現した」最初の玩具ラインだろう、とザーンは話している。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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