ニューヨーク市で「独自の暗号通貨」計画、次期市長が意欲

ニューヨーク次期市長 エリック・アダムス(Michael M. Santiago/Getty Images)

ニューヨーク市長に選出されたエリック・アダムスは、市独自の暗号通貨を発行する計画について11月3日のブルームバーグ・ラジオで語った。ニューヨーク市は、「マイアミコイン」を発行したフロリダ州のマイアミ市に続き、デジタル通貨で収入を得る全米で2番目の都市となり、暗号通貨分野の新たなハブになる可能性がある。

アダムスは、マイアミ市長のフランシス・スアレスのマイアミコインが「非常にうまくいっている」と語り、同様な試みを検討すると述べた。彼は、ニューヨーク市が暗号通貨分野の知見を持つ人材を誘致しなければならないと述べ、「ビットコインと暗号通貨の成長を妨げる官僚主義」に目を向けることを約束した。

マイアミ市は、非営利団体のCityCoinのサポートを受けて、全米で初めて独自の暗号通貨を発行した。ニューヨーク市の次期市長であるアダムスは、マイアミ市と友好的な競合関係を築いていくと述べた。

ワシントン・ポストによると、8月に創設されたマイアミコインは、すでに710万ドル以上をマイアミ市にもたらしたという。住民が都市をサポートしながら暗号資産を獲得できるCityCoinsプロジェクトの第一弾として発行されたマイアミコインは、採掘したコインの70%がマイナー(採掘者)へ、残りの30%が市に送られる。

スアレス市長は、このコインが今後1年間で市に6000万ドル以上の利益をもたらし、最終的には税金に代わる資金源になると考えている。

アダムスは、2013年からニューヨーク市長を務めてきたビル・デ・ブラシオの任期満了に伴い行われた市長選で、2日に次期市長に選出された。共和党のカーティス・スリワに大差をつけて勝利した前ブルックリン区長のアダムスは、ビジネスの育成を公約に掲げている。

マイアミは、暗号通貨ビジネスの全国的なハブとなっており、最も人気が高い暗号通貨ウォレットと取引所を運営するBlockchain社は、6月に本社をニューヨークからマイアミに移転させていた。

編集=上田裕資

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