米国初、性別「X」のパスポートを勝ち取った人物

性別「X」のパスポートを勝ち取ったデーナ・ジム(C)AP Photo


ジムは専門家の推定として、人口の0.05〜1.7%にはインターセックスの特徴があると指摘している。こうした統計を考えれば、生物学上の性別は「事実」だとするシャペルらの主張が誤っていることは明らかだ。性自認と同じく、生物学上の性別は男女のどちらかとは限らず、その中間の場合もある。

米国務省がこのたび、人は誰もが男女のいずれかに分類されるとは限らないと認めたことで、男女の枠にとらわれない「ノンバイナリー」の人たちは自分のアイデンティティーをパスポートに反映できるようになった。さらに、自分は男でも女でもないと思う人に対し、公的な後ろ盾が与えられた。米国がついに第3の性の選択肢を認めたことは素晴らしいが、この問題についての対応が比較的遅いものだったことには留意すべきだ。世界ではすでに十数カ国が、男女以外の性別を記したパスポートを合法化している。

編集=遠藤宗生

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