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Retail

Chris Hondros/Getty Images

おもちゃ販売大手のトイザらスが英国で事業再開に動き出した。トイザらスは2017年の破綻にともない英国の店舗も閉鎖したが、このほど親会社とオーストラリア法人の主導で英国に復帰することが決まった。コロナ禍を背景としたおもちゃ市場の活況を追い風にしたい考えだが、成功には体験型店舗として顧客を呼び込めるかがカギを握りそうだ。

親会社のWHPグローバルによると、「向こう数カ月」にまずオンライン販売を始める予定。英国でのオンライン事業は当面はオーストラリアから運営する。2022年以降は英国のチームや事業所、物流拠点を設け、オンラインと実店舗網での販売をサポートしていく方針だ。

トイザらスは2017年9月に米連邦破産法11条の適用を申請し、翌年3月に米国事業の清算を破産裁判所に届け出た。これにともない、英国の100店舗も閉鎖した。現在は世界の25カ国あまりで計900店舗強が運営されており、年間売上高は20億ドル(約2230億円)を超えている。

トイザらスANZのルイ・ミトニ最高経営責任者(CEO)は「2019年6月にトイザらスがオーストラリアに復帰して以来、顧客が当ブランドに戻ってきてくれたおかげで当社は急速に規模を拡大した。電子商取引モデルも成功している」と説明。これを先例に英国での事業再開を進めていく考えを示した。

新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)を機にオンライン販売が世界中で伸びるなか、おもちゃやゲームなどの業界も勢いづいている。2020年のおもちゃ販売額は世界全体で950億ドル(約10兆1000億円)強と、前年から2.6%増加した。

トイザらスが次に復帰する市場として英国を選んだ理由は明らかだろう。英国は昨年のおもちゃ売上高が33億ポンド(約5200億円)に達し、欧州で最大、世界でも4番目に大きいおもちゃ市場だからだ。2020年3月のロックダウン(都市封鎖)中には、英国の消費者はおもちゃやゲームへの支出額を22%増やしている。

ただ、従来型のおもちゃ店には変化が待ち望まれている。いまの子どもたちは、床から天井まで積み上げられたおもちゃの箱などではなく、体験して楽しめるものを求めている。つまり、消費者はおもちゃの実店舗には、たんに商品を買えるだけでなく、遊べる場所でもあることを求めているのだ。

編集=江戸伸禎

トイザらス

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