──両社で共通点はありますか?
富岡:カルチャーが似てますね。僕らの熱量は、すでにある市場で「他社に負けず1番になろう」というものではなく、または海外にあるサービスを真似るのでもなく、「新しいものを作ろう」「課題を解決しよう」というものなんです。
Sansanの場合は、社員が名刺を持っているのに見える化されず、自社内で有効活用できていない課題を解決しようと始まりました。
田中:そうですね。(Sansan創業者でCEOの)寺田さんとも、「世の中に存在しないユニークなものを社会実装していこうとする姿勢は共通しますね」と話したことがあります。Uniposも既存の市場に参入したのではなく、個人的なペインの解消がサービスの起点になっています。
僕は広告業時代、社員が何をやっているか分からず、人事評価に悩むことがありました。そこで、同僚の仕事の良いポイントを紙に書いてダンボール箱に投票する「発見大賞」を始めたんです。
すると、紙に書かれた内容を見ていくだけでどの社員が何の業務をしているか分かり、一人一人を監視することなく、その働きぶりを知ることができる。マネジメントする側として、これは超ラクだな、と思いました。
──ユニポスがSansanの初期ユーザということですが、Sansanもユニポスを導入されていますよね。
富岡:はい、私たちも初期から使っています。Uniposさんもうちも、自社にとって価値があると思ってサービスを自分たちで作り上げています。そういうプロダクトへの向き合い方も、すごく共感できる。
Sansanは「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションを軸に経営しています。それを社員に浸透する機会として、いまでも朝礼で唱和したりしているんですよ。
撮影=曽川拓哉
でも、Uniposさんのサービスを使えば、自然にそれができる。というのも、ミッションを達成するために、「最速を目指す」や「体験を想像する」といったバリューズを定めているのですが、ピアボーナスを渡すときに、「あなたの行動は最速を目指していてバリューズを体現していた」など、バリューズと紐づけて称賛メッセージを送るんです。
だから、ピアボーナスを送る方も送られる方も、ミッションやバリューズに触れる機会が増えて、それに即した行動をしているかどうかをすごく意識するようになります。