グーグルが業界2位の「瞑想アプリ」幹部をスカウトした理由

グーグルに移籍することが決まったミーガン・ジョーンズ・ベル/Getty Images

瞑想アプリのHeadspace(ヘッドスペース)社で戦略・科学責任者を務めていたミーガン・ジョーンズ・ベルが、グーグルに移籍することが決まった。

ベルは、リンクトインで共有した10月27日のブログ記事の中で、彼女がグーグルに入社する理由の一つとして、同社がメンタルヘルスをより身近なものにしようとしていることを挙げている。ベルは、昨年からグーグルの「メンタルヘルス・アドバイザー・パネリスト」を務めていた。

「私は、メンタルヘルス関連のサービスの質を高め、それを利用しやすいものにする上で、テクノロジーが大きな役割を果たすと信じている。私は以前からこのこの問題に焦点を当てており、だからこそ、グーグルのチームに参加できることを嬉しく思う」と彼女は書いている。

今年に入り、ヘルスケア業界の専門家たちは、グーグルがFitbitをはじめとする消費者向けプロダクトにヘルスケアの取り組みを再集中させていると考えていた。

瞑想アプリはここ最近、人気のジャンルになっている。Sensor Towerの昨年1月のレポートで、モバイルユーザーが上位10個の瞑想アプリに支払った金額は、2019年に前年比52%の成長を遂げ、約1億9500万ドル(約220億円)に達したとされた。この金額は、パンデミックの中で飛躍的に上昇した可能性が高い。

最も人気の瞑想アプリはCalmで、Headspaceがそれに続いているが、瞑想関連のコンテンツに興味を示すハイテク企業も増えている。ペロトン(Peloton)は、同社のプラットフォームで瞑想のコンテンツを提供しており、アップルも最近、Fitness +プラットフォームに瞑想コンテンツを追加した。

ベルがHeadspaceを去るのは、同社がメンタルヘルスケア企業のGingerとの合併プロセスを完了してから数週間後のタイミングになった。

「私たちは、メンタルヘルスを日常に取り入れる素晴らしい機会があることを知っている。それは、心と体の健康をサポートする毎日の習慣を強化することであったり、ユーチューブのクリエイターが何百万人もの人々のためにメンタルヘルス関連のコンテンツを生み出すことだったりする」と、彼女は書いている。
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編集=上田裕資

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