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金融サービス会社リーガル・アンド・ジェネラルが最近行った調査によると、米国のミレニアル世代(1980年代から90年代半ば生まれ)の多くにとって、自分の家をもつことは「遠い夢」になっている。

自宅を保有していない875人に尋ねたところ、いま住んでいる住宅を購入しようとするのは「難しい」、あるいは「きわめて難しい」と答えた人が半数強(56%)にのぼった。半数の人は頭金を貯めようとすらしていなかった。学生ローンをはじめとする負債をかかえ、その余裕がないというのがおもな理由だ。

この結果は驚くべきものではない。米国では2008年の「グレート・リセッション」以来、住宅が慢性的に不足している。これは住宅価格を押し上げるには好都合だろうが、人々を経済的な自立や資産形成に向かわせたいのであれば望ましい状況とは言えまい。

筆者は昨年本欄で、物価上昇率が低いのに家計のやりくりをするのが難しい理由について論じた。そのなかでもふれたとおり、多くの人にとって大きな負担になっているのが住宅費だ。住宅費と医療費、高等教育費の上昇率は物価全体の伸びよりも大幅に高くなっており、インフレの主因となっている。

家を持てば、月々の住宅ローンをはじめ、さまざまなコストがかかる。とはいえ、15〜30年の通常の住宅ローンは定期的に決まった額を支払うものであり、貸し手側が搾り取りたくても上がることはない。おそらく、これが自分の家を持とうとする最も重要な理由だろう。自分の家がなければ家賃の支払いを続けねばならず、現在のようにその伸び率は物価上昇率よりも大幅に高くなることもある。

米国勢調査局によると、2021年第2四半期(4〜6月)の住宅保有率は55〜64歳で75.4%に達するが、35〜44歳では61.3%、35歳以下では37.8%に下がる。2002年には30〜34歳で54.9%、35〜39歳で65.2%、40〜44歳で71.7%だった。

編集=江戸伸禎

ミレニアル世代

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