フェイスブックとの違いを強調、Tiktok幹部らの米議会で証言

マーシャ・ブラックバーン上院議員。(Samuel Corum/Getty Images)

ユーチューブ、TikTokスナップの幹部らは10月26日、米国議会の小委員会で、議員らの質問に答えた。米議会上院の消費者保護、製品安全、データセキュリティに関する小委員会では先日、フェイスブックの内部告発者のフランシス・ホーゲンがフェイスブックに不利な証言を行っていた。

議員らは26日の多くの時間を、10代の若者に人気のある3つのアプリの安全対策について質問したが、議論は時おり、コンテンツの内容やTikTokの親会社と中国政府との関係などの幅広いテーマに及んだ。

ユーチューブ、TikTok、スナップの3社は、若年層のユーザーに関する調査結果を公開することを約束するとともに、フェイスブックとの違いを強調しようとした。例えば、ユーチューブは、子ども向けの独立したプラットフォーム「YouTube Kids」を例に挙げ、子どもたちのプライバシーが守られていることを強調した。

一方、スナップは、ユーザーがメッセージをやりとりできるのは、連絡先リストに追加した相手だけであり、他のソーシャルメディアに比べて、アルゴリズムによって推奨されるコンテンツが少ないと述べた。

しかし、議員らはこの弁明に納得していない様子だった。「あなた方の弁明のポイントは、我々はフェイスブックではないというものだ。しかし、自分は彼らとは違うという話は、防衛手段にならない」と、民主党のリチャード・ブルメンタール上院議員は述べた。

ブルメンタール議員のスタッフは、ユーチューブとTikTokのアカウントを作成し、ユーチューブには有害なダイエット系コンテンツが掲載されており、TikTokでは、ステロイドに関する危険な動画が簡単に見られることを発見したと指摘した。

ブルメンタール議員は、証人として送られてきた3社の幹部らを叱りながら、「問題のあるコンテンツが簡単に見つかった」と述べた。

一方、共和党のマイク・リー上院議員は、彼のスタッフが15歳の子供のスナップチャットのアカウントを作成したところ、バーに行く動画や大人向けのビデオゲーム、そしてポルノスターの動画など、「子どもには不適切と表現するしかないような動画」が提供されたと述べた。

TikTokの親会社と中国政府との関係


さらに、共和党議員の何人かは、TikTokの幹部に対し、同社とその親会社の中国企業バイトダンスとの関係について質問した。TikTokの米州公共政策責任者のマイケル・ベッカーマンは、マーシャ・ブラックバーン上院議員の質問に、同社が中国政府と情報を共有していないと述べた。

また、テッド・クルーズ上院議員は、ベッカーマンがTikTokとバイトダンスとの関係についての彼の質問を避けていると、声を荒げて非難した。これに対し、ベッカーマンは、クルーズの質問が失言を狙ったものだと非難した。

「私は9年間、上院議員を務めているが、これまで会った証人の中で、あなたは誰よりも私の質問を避けている」とクルーズは言った。「これでは、TikTokがスパイ活動やプロパガンダ活動をしていないと確信することはできない」と、彼は証拠を示さずに話した。

編集=上田裕資

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