2018年にCEOに就任したトリンクの指揮の下、フェイズ・クランは売上高に占めるeスポーツ割合を、徐々に減らしている。フォーブスは2020年、その割合を約20%と推計している。
トリンクは同社のビジネスモデルにおいてeスポーツは常に重要な位置づけにあるものの、そこから得られる収入が全体に占める割合は、今後も縮小すると述べている。同社の将来は、ブランドとの提携、コンテンツ制作、商品販売、ソーシャルメディアにかかっているという。
フェイズ・クランを創設したプレーヤーたちは、創造力あふれるプレーで多くのファンを持ち、2012年にはユーチューブで100万人近いフォロワーを獲得していたメンバーだ。同社によると、現在のフェイズ・クランのソーシャルメディアのリーチは、合わせておよそ3億5000万にのぼる。
また、フェイズ・クランがパートナーシップを結んでいる企業には、マクドナルドやDCコミックス、ドリトスなどがある。今年はeスポーツ企業として初めて、米誌スポーツ・イラストレイテッドの表紙を飾ったが、これについてトリンクは、スポーツ界とのクロスオーバーは、若い世代との関わりを保つためのひとつの手段だとしている。
上場によって多額を手にすることで、フェイズ・クランの将来の可能性は大きく広がる。トリンクは今後の具体的な計画については明らかにしていないが、合併買収やクリエイターの強化、グローバルなリーチの拡大に資金を充てる考えを示している。