30U30

2021.11.04

金メダルをとって気づいた。大橋悠依が語った自分の強み

競泳選手 大橋悠依

次代を牽引する新しいリーダーを発掘し、ビジネスからサイエンス、スポーツ、アートなど多彩なジャンルから30人の才能に光をあて、その活動をForbes JAPANとしてエンカレッジしていくことを目的としている「30 UNDER 30 JAPAN」。

今年、各分野に精通した専門家や業界オーソリティ、過去受賞者で構成されるアドバイザリーボードと編集部で審査を行い、スポーツ部門の受賞者として選出されたのが、大橋悠依だ。



2021年の東京五輪で、日本人女子選手初の同一大会2つの金メダルを獲得。記録的快挙を成し遂げたいま、これまでの競泳人生と今後の目標を語った。


──競泳選手として大切にしてきたことは?

かかわる人と直感。学生のころから、誰が本当の味方なのか気づくタイプでした。人からの意見も、私のためを思ってのアドバイスなのか、非難なのかを判断して取り入れていました。だからこそ、当時から信じてきたコーチやライバルは本当に大切な存在です。

また、金メダルを取ったいまだからこそ、自分の直感に自信をもってきてよかったと思っています。なかなか結果が出せずに苦しんだ時期もありましたが、学生時代から「大舞台で力を出すことは得意なはず」という自信はありました。

──1億円あったら何に使う?

ほとんど貯金をすると思いますが、家族を旅行やおいしいごはん屋さんに連れていってあげたい。自分のためには、シベリアンハスキーのような大型犬を飼ってみたいです。

──憧れの人は?

北島康介さん。現役時代の実績はもちろん、引退後も水泳の魅力をより多くの人に伝えるための活動を続ける姿は、次世代のスイマーにとってのロールモデルになっています。

──大橋悠依にとって「成功」とは?

失敗を次のチャンスに活かすこと。失敗をしたとしても必ず気付きはあると思います。

──自分の一番の武器は?

心配症だからこそ、綿密にプランを練ることができること。

──10年以内に実現したい目標は?

10年先も、世間の人に「水泳の大橋悠依」と認識してもらうこと。自分と水泳を切り離すことはできません。今後も長く水泳を続けて、永遠に人の心に残る競泳選手でありたいです。


おおはし・ゆい◎1995年、滋賀県生まれ。3歳のときに水泳を始めた。2021年の東京五輪で200mと400mの個人メドレーで金メダルを獲得。同種目の日本記録保持者でもある。

text by Emiko Hisayama, Photography by Shunichi Oda, Photo Retouch by Shinji Uezumi

この記事は 「Forbes JAPAN No.088 2021年12月号(2021/10/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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