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ジーンズブランド「リーバイス」を展開する米衣類大手リーバイ・ストラウスは最近発表した持続可能性報告書で、自社製品での麻活用における最新の取り組みについて紹介している。同社は、衣類の持続可能性を高める上で特に優れた原料の一つとして、麻に注目。綿と比べ必要な水や農薬の量が少ないことから、非常に高い持続可能性を持つ素材だとしている。

同社は2019年~20年、繊維リサイクル技術を提供するスウェーデンのスタートアップ、リニューセル(Re:NewCell)と提携し、「ウェルスレッド(WellThread)」シリーズの製造に、「綿化」した麻を使用した。ただ、綿化した麻はデニムにそのまま使うには肌触りが荒かったため、綿のような柔らかい感触の麻生地を開発した。

アパレル業界誌ソーシング・ジャーナルによると、リーバイスは他社の多くに先駆け、デニムの大規模生産に麻を導入した。2019年には、麻を30%使ったデニムのコレクションを発表。2021年3月には、麻の割合を55%に増やした「ウェルスレッド」ジーンズを発表している。

衣類への麻の使用は新しいことではなく、麻は数千年前から使用されている。歴史が最も長いのは中国で、服や紙の生産に使用されていた。麻はその後、世界に広がり、船の帆や縄など多くの分野や業界で活用された。しかし、綿の普及により麻の使用は減少。さらに大麻が禁止されたことで、麻の使用をめぐる状況も変わった。

しかし近年では、多くの業界でサステナビリティーが重視されるようになり、麻は複数の理由から綿の代替素材として有力視されている。綿化した麻は、綿栽培と比べて水の使用量がはるかに少ない。そのため、栽培に必要な水は雨水のみで、不要となったかんがい用水は他の農作物に活用できる。

麻が必要とする水の量は綿の約4分の1で、1トンの生産に必要な土地の広さは約半分。麻の植物の一部は土壌を豊かにする役割を果たすため、肥料を大量に使う必要がない。さらに、栽培面積1ヘクタール当たりの生地生産量は綿の倍だ。

最近では、麻を原料とした衣料品を開発する企業が相次いでいる。パタゴニアやトードアンドコー(Toad&Co)などの取り組みや、麻の応用性や質の高さを示す新たな生産技術の登場により、麻製衣類の人気は高まっている。

編集=遠藤宗生

サステナブルリーバイス

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