ネットビジネスに長年携わってきたオハニアンの言葉は、真実をついている。NFTの世界は、専門用語が多い上に、そのコンセプト自体がわかりにくい。NFTとは、non-fungible token(非代替性トークン)の略で、NFTアートはネット上のマーケットプレイスで売買されている。
オハニアンは、10月21日から始まったNFTに特化したポッドキャスト番組「Probably Nothing」の共同司会者に就任した。この番組はスポティファイやアップルポッドキャストなどで聴取できる。Probably Nothingという番組名は、NFTが本質的に無価値であると考えられていることに由来する。
もう1人の司会者は、24歳の起業家のTiffany Zhongだ。彼女が設立した「Islands」は、フォロワーを増やして収益化を図りたいインフルエンサー向けのプラットフォームを運営している。2人は、Yコンビネータで行われたハッカソンで出会った。当時、Zhongはまだ高校生で、オハニアンはYコンビネータのパートナーだった。Zhongは、ハッカソンで速読アプリを開発し、オハニアンはその後、自身でもSeven Seven Sixというベンチャーキャピタルを設立した。
2人は、ツイッターを通じて共通の趣味が多いことを知り、最近になって交流を深めるようになったという。「オハニアンとは、NFTミームを交換したり、関心のあるプロジェクトについて意見交換をしていた。ツイッターのDMで数ヶ月間会話をした中で、ポッドキャストのアイデアが生まれた」とZhongは話す。
NFTは、今年最大の話題の1つだ。1年前、NFTの1カ月あたりの販売額は1000万ドルに満たなかった。しかし、今年8月のピーク時には1日で過去最高の3億2300万ドル(約367億円)が取引された。