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2021.10.26

舞台がハリウッドでも変わらない 忽那汐里が挑戦を続けるシンプルな理由

俳優 忽那汐里


──いちばんの挫折は? どう立ち直った?

自分にとって仕事が大切な一部だからこそ、パフォーマンスに関しては、作品に出演するたび毎回ひどく落ち込みます。数少ない親友にしか打ち明けませんが、きっと励ますのが大変なほど。でも、落ち込むというのは新しい現場から学びをもち帰っていることの証しでもある。目標に向かって黙々と歩み続けていられるのは、ひとりの人間として幸せなことだと思います。

──最新作は?

2022年に、ドラマ「サンクチュアリ-聖域-」がNetflixで配信予定です。相撲をテーマにした作品で、私は新聞社に勤める帰国子女の相撲担当記者役で出演します。伝統的かつ神聖な大相撲という日本の国技を通じて、主人公の力士をはじめ若者たちが成長していく姿に引かれて出演を決めました。相撲業界が直面している課題なども描いた挑戦的な作品です。世界同時に配信予定なので、相撲に興味がある海外の方にも楽しんでいただけると思います。

──忽那汐里にとって「成功」とは?

幸せであること。朝起きたら瞑想するようにしているのですが、どんな環境でも常に自分と上手に向き合うことのできる状態でいられたらと思います。

──1億円あったら何に使う?

すべてを旅行に使ってみたい。コロナ禍を経て思うのは、最終的に残るのは経験だけだということです。唯一の贅沢は、たまに高級チョコレートを買って食べることくらい。物欲はほとんどないんです。


くつな・しおり◎1992年、オーストラリア生まれ。2007年に『3年B組金八先生(第8シリーズ)』で女優活動を開始。18年、『デッドプール2』でハリウッド本格進出を果たす。

文=瀬戸久美子 写真=映美 スタイリング=櫻井まさえ ヘアメイク=山田典良

この記事は 「Forbes JAPAN No.088 2021年12月号(2021/10/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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