豪政府の放射性廃棄物処理施設の建設地決定、反対派と法的闘争も

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この決定によって、この地の伝統を受け継ぐ地主や住民たちは、法的な異議申し立ての機会を手にする。そう、バトルの始まりだ。

施設建設を巡って、地域住民は意見が対立している。危険性がきわめて低く、数字で測ることすらできないと知り、地域の経済発展のために施設建設を望む人は多い。他方で、そうした施設については、自分の住む地域はもちろん、人間の居住地の近くはどこであろうが望まない人たちもいる。とはいえ皮肉なことに、人間の健康と環境に与える影響は、この処理施設よりもガソリンスタンドのほうが大きいのだ。

同地域の先住民族であるバーンガラ(Barngarla)からは、この土地に処理施設を建設して欲しくないという声があがっている。代表団のバーンガラ・アボリジニ組合(Barngarla Aboriginal Corporation)は声明を発表し、土地所有権がないことを理由に、施設建設についての投票権が認められなかったと述べた。

ピット資源相によれば、オーストラリア選挙管理委員会が実施した投票では、キンバ議会地区に住む60%以上が施設建設を支持したという。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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