変異株は子どもたちの間で生まれる可能性も 米研究者らが警告

Jon Cherry/Getty Images


パンデミックの初期の段階において、当局関係者の多くは、子どもたちには感染のリスクがない、あるいは感染を広げるせる可能性はないと主張していた。だが、米国で10月14日までの1週間に新たに感染が報告された人のうち、未成年者は25.5%を占めている。一部の専門家たちの過去の主張は、誤っていたことになる。

初期のそうした主張は、子どもたちを対象に行われた検査数が限られていたことや、外出禁止令が出されていた期間、仕事などのためにウイルスに暴露する危険性が高い環境にあった大人たちよりも、子どもたちはソーシャルディスタンスを取りやすかったという事実のためにかかったバイアスの影響を受けていたのかもしれない。

現在でも、広範な検査が行われていないこと、検査は成人や重症疾患の患者を優先して行われていることによって、未成年者の間における実際の感染状況は、適切に把握できていない。だが、成人と同じ“効率”で変異株の感染を拡大させうることがデータで示されたということは、公衆衛生に関する政策も、それに従ったものであるべきということだ。

ワクチン接種を受けていない12歳未満の子どもたちは、感染のリスクが高い。コミュニティーにおける感染対策の中でも、学校でのマスク着用とソーシャルディスタンスの確保、換気の徹底、迅速な検査の実施、接触者の追跡を確実に行うことが、非常に重要なものとなる。

また、こうした対策は、すでに接種を受けた年長の子供や若者たちの(接種後の)ブレイクスルー感染の危険性を小さくするためにも、有効なものとなる。

編集=木内涼子

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