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クナイプジャパン代表取締役社長の大脇明憲

近年、入浴剤市場が右肩上がりの成長を続けている。2019年から大きく伸長し、コロナ禍となった2020年には前年比16%増の507億円となった(週刊粧業調べ)。

外出自粛の影響でサウナや温泉に行けず、巣ごもり時間に自宅での入浴にこだわる人が増えたり、免疫力アップを目的とした「温活」をする人が増えたりしたためだ。

そんな中、入浴剤やボディケア・スキンケア商品を展開するドイツブランド、「クナイプ」が日本での存在感をより一層強めている。クナイプジャパンによると、2019年から2021年までの3年間の売上は、毎年2桁成長で業績を伸ばしているという。

好調の理由は何か。そして、この追い風をどう活かしていくのか。2019年3月に同社代表取締役社長に就任し、コロナ禍で舵取りをしてきた大脇明憲に聞いた。

ドイツで130年の歴史を持つブランド


クナイプは、1891年にドイツの温泉保養地であるバード・ヴェリスホーフェンで誕生したブランド。ドイツでは入浴剤のシェアナンバーワンを誇る。日本には2008年に進出した。

創業者は、ドイツの歴史の教科書にも掲載されるほど著名な神父のセバスチャン・クナイプ。彼が唱えたホリスティック理論(人を全体的に捉え、自然治癒力を高める療法)をベースに、植物の力を最大限に活かした商品の研究開発を続けてきた。

「人々に幸せで健康的な生活を提供する」をパーパスに掲げる同社の特徴は、「人」と「環境」にやさしいこと。商品の研究開発時には、独自の品質ガイドラインに基づいた「人と環境にやさしい処方」を実践してきた。

人に対しては、消費者との“約束”として、「植物由来成分の使用」「防腐剤(パラベン)不使用」「パラフィン、シリコン、鉱物油(ミネラルオイル)不使用」「製品の動物実験をしない」の4つを定め、厳格な基準を設けるオーガニック認証「NATRUE(ネイトゥルー)」を受けている。

環境については、製造における配慮、天然資源を保護する活動などが評価され、2019年には環境や天然資源の保護活動を積極的に行う企業・ブランドに贈られる「GREEN BRAND2019/2020」を受賞した。

文=小谷紘友 取材・編集=田中友梨

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