ブルゴーニュから日本へ。名門当主が函館でワイン造りをする理由

de MONTILLE & HOKKAIDOの豪2018年ヴィンテージ(ピノ・ノワール)


ド・モンティーユ氏は、自身のブルゴーニュでのワイン造りの経験と日本人の土地への知識を合わせて、他にはない、面白いものを創ることができると確信している。困難も多いが、真摯に取り組み乗り越えていく姿を見て、一人、二人と、仲間も集まってきた。

日本の友人たちの協力的な姿勢と地域を盛り上げようという想いに共感しているというモンティーユ氏は、「北海道でワインを造る先駆者の生産者たちからは、特に助言と刺激をもらっている」と話す。

友人の栽培農家と生産者の協力で、2018年から北海道のブドウからワイン造りを始めているが、2019年に植えた自社畑のブドウからのワイン生産は、2023年から。その傍ら、絶景を望む広大な敷地内では、ワイナリーの建設も進めている。

このプロジェクトは、日本ワインの歴史の一ページとなるだろう。“日本特有の土地”と“世界最高峰のワイン造り”という、日仏の長所が融合したこれまでにないワインを味わう時が来るのが楽しみでならない。


ブルゴーニュでモンティーユ氏と、彼が最初に造った北海道ワイン(2018年ヴィンテージ)を試飲。エレガントで繊細、余韻にスパイシーさを感じるワイン

島 悠里の「ブドウ一粒に込められた思い~グローバル・ワイン講座」
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文、写真=島悠里

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