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2021.10.21 06:00

NFTゲームで急浮上の韓国「WeMade」、創業者が資産10億ドル突破

(c) Wemade

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8月下旬にブロックチェーンベースのゲームの世界展開を開始した韓国のゲーム開発会社「WeMade」は株価を約4倍に伸ばし、創業者のパク・クァンホはビリオネアになった。

昨年11月に韓国版がリリースされたゲーム「MIR4」のグローバル版は、8月26日に世界170カ国向けに12の言語で公開された。このゲームは、グーグルのPlayストアで100万回以上ダウンロードされ、WeMadeの株価は約290%上昇した。

11月に49歳になるパクは、WeMadeの会長を務め、約45%の株式を保有しており、フォーブスは、彼の保有資産を12億ドル(約1370億円)と試算している。MIR4は、ブロックチェーンを基盤とするゲームで、プレイヤーは暗号通貨を獲得したり、NFTをトレードしたりできる。

暗号通貨の導入が拡大する中で、NFTに対応するゲームは人気を高めており、ベトナムのゲームメーカーSky Mavisが開発したAxie Infinityは、200万人以上のデイリーアクティブプレイヤーを抱えている。Sky Mavisは、今月初め、アンドリーセン・ホロヴィッツ(a16z)が主導するシリーズBラウンドで1億5200万ドルを調達した。

WeMadeのCEOであるHenry Changは、8月のアナリスト・コールで、「当社のゲームはメタバースに進化しており、ゲーム内の資産の価値が認められている。WeMadeは、今後もこの領域にフォーカスしていく」と述べていた。

ソウルの南の城南市を拠点とするWeMadeの業績は、MIR4の世界展開の前から好調だった。同社は昨年の第2四半期に400万ドルの損失を計上したが、今年第2四半期の売上高は前年同期比175%増の6000万ドル、純利益は1600万ドルだった。

WeMadeの主要ゲームには、MIRシリーズのほかにIcarusがあり、アンドロイド版は50万回以上ダウンロードされている。同社は、デジタルコミックやオンライン小説、NFTオークションプラットフォームも手がけている。

ソウルのクンミン大学を卒業したパクは、韓国のゲーム開発会社ActozSoftに4年間勤務した後、2000年にWeMadeを設立し、2009年に韓国のコスダック証券取引所に上場させた。

韓国のゲーム業界には、パクの他に7人のビリオネアがいる。人気ゲーム「PUBG」で知られるクラフトンの創業者のチャン・ビョンギュは、8月のIPOで保有資産を29億ドルに伸ばしていた。38億ドルを調達したクラフトンの上場は、2010年のサムスン生命に続く韓国で史上2番目の規模のIPOとなった。

編集=上田裕資

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