今年、各分野に精通した専門家や業界オーソリティ、過去受賞者で構成されるアドバイザリーボードと編集部で審査を行い、スポーツ部門の受賞者として選出されたのが、渡邊雄太だ。
「絶対不可能と言われたNBA契約を2wayから勝ち取った姿は、日本人の内向きな姿を打破する最高のロールモデル」。グノシーを創業し、2018年からは、LayerXのCEOを務める福島良典が、同世代の起業家とともにこう推薦したのが、21年、東京五輪の男子バスケットボールで主将を務めた渡邊雄太だ。
18年、田臥勇太に次ぐ日本人2人目のNBAプレイヤーになった渡邊が、結果を残すうえで重視するのは、勝つことへのこだわりだけではないという。
──NBAや東京五輪など大舞台を経験して得た教訓は?
継続や反復の大切さ。プレイヤーたちが日々の基本的な練習を重視していることに、NBAや五輪でプレイをして、あらためて気づかされました。
──大舞台に立つ前の習慣は?
バスケを始めたころの気持ちと、試合に勝っているときの気持ちを思い出すこと。こうして、純粋にバスケを楽しむようにしています。
──10年前の自分にアドバイスをするなら?
アドバイスはしません。10年前、16歳のときもNBAでプレイすることを、夢というよりいつか実現させる目標として掲げて努力をしてきたので、当時からやってきたことに悔いはありません。
わたなべ・ゆうた◎1994年生まれ、香川県出身。バスケットボールを始めたのは小学1年生のとき。2020年から米プロバスケットボール(NBA)のトロント・ラプターズに所属。