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新型コロナウイルスのデルタ株が全米で猛威を振るうなか、医療専門家たちは、手洗いや、手指用消毒液の携帯、消毒用ウェットティッシュの使用を改めて国民に促している。そんななか、紫外線(UV)照射棒は、そうした対策に代わる便利な手段のように思えるかもしれない。

この装置は、繰り返しの使用が可能で、スマートフォン、イヤホン、マスクなどを消毒できるとされている。個人用のUVランプは、効果的な消毒ツールなのだろうか? それとも、効果があるとする主張は、うますぎるいんちき話なのだろうか?

その答えは複雑だ。

UV光による消毒の仕組み


科学界では昔から、UV光(紫外線)が消毒に使われてきた。1877年、アーサー・ダウンズとトーマス・ブラントが屋外に放置した試験管を調べたところ、試験管内の細菌が、日光によって死んだり不活性化したりすることがわかった。

太陽は、赤外線、可視光線、紫外線(UV)といった複数の種類の光を放っている。UV光には3つのカテゴリーがある。UVAは日焼けマシンで使われている。UVBは、ほどほどの照射量であればビタミンDの生成を促進するが、照射量が多すぎると、日焼けや皮膚の損傷を引き起こす。UVCは波長が最も短く、3つのUV光のなかで最もエネルギーが大きい。

その後、紫外線のなかでもとりわけUVCの放射に強力な殺菌力があることが明らかになった。UVC光は、DNAとRNAに損傷を与えるため、細菌やウイルスの拡散を防げるのだ。

デューク大学やその他の病院では、UVCランプを使って室内を清潔にしている。UVCはきわめて強力なので、UVCランプは、抗生物質やその他の洗浄剤に耐えるかもしれない「スーパーバグ(超多剤耐性菌)」も殺すことができる。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックでは、スイスのヘルベティック・エアウェイズ(Helvetic Airways)などの航空会社が、乗客が新型コロナウイルスを拡散するリスクを抑えるために、UVCランプを使って航空機を消毒している。

アルコールを含んだウェットティッシュや消毒スプレーと比べると、UVC照射はさまざまな病原体を効果的に殺すことができる。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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