時代を読む、ストーリーのあるホテルNo.12 「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」

パークスイートデラックス(温泉付き・98平方メートル)のコーナースイート。窓からは羊蹄山とニセコアンヌプリの双方が見渡せる。最大4名まで宿泊可能で、プライベート天然温泉を設置。

男女を問わず、社会の最前線で活躍するエグゼクティブたちは、魅力溢れる日本のホテルをどのようにお使いだろう。

せめて月に一度、可能なら二度でも三度でも、誰にも邪魔されず、リモートワークでも、寛ぎでも、遊びでも、自分のために滞在してみるといい。

日本のホテルは旅館の歴史と相俟って、伝統的かと思えば西洋のホテルのごとくスタイリッシュに最新鋭設備を纏う、東西融合の技や感性はピカ一だ。

もてなしも、デザインも、世界レベルへと進化を遂げている。

まずは週末、金曜日の夜にチェックイン、ゆったりと日曜日が終わるまで、我儘な時を満喫するのが大人の使い方の流儀である。

ホテルジャーナリスト せきねきょうこ


ニセコという地域名が急激に国際化し始めてから随分と時が経った。その間にニセコは想像を超える急激な発展を遂げ、国内向けのスキー場だったリゾート地は、今や世界に知れた‘パウダースノー’の聖地となり、国際的で贅沢なスキーリゾート地と化している。

ニセコに外国人がまだそれほど多くなかった頃、四季を通じてニセコの大自然とともに体験型のアドベンチャーを提案する会社NACを設立し、すでに30年近くにわたってニセコに住み続けるオーストラリア人、ロス・フィンドレー氏がいる。氏がニセコの魅力を発信し続けてきたことが、豪州からのスキーヤーたちが多く集まるきっかけとなり、ニセコの魅力的なロケーションがいつしか世界のリゾート地の仲間入りをしたというのがニセコ人気の推移である。

そんなニセコを訪れた9月末、このコロナ禍に於いては、さすがに静かな日々と化してはいたものの、中心地を過ぎ車を走らせ約30分。名峰羊蹄山が目の前に近づいてくると、その山麓に、一大リゾート地として新たに開発の進むニセコ‘花園’地区に入る。

まだまだ広大な自然が残る倶知安町花園地区は、今、国内外の投資家から熱い視線が向けられ、数々のリゾートプロジェクトが進行中、又は待機中にある。そんな花園地区の最高のロケーションに、2020年1月20日、羊蹄山の雄大な姿を独り占めするかのように、「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」が誕生した。


前に広がるスキー場、ニセコアンヌプリの山並みを背景にした冬のホテル外観。手前がホテル棟、中央と奥がレジデンス棟(60室以上)。

パーク ハイアットは、Hyatt Hotels & Resrtが誇る数々のホテルの最高峰ブランドとして、世界中の街の一等地や感動的な風景のリゾート地に、隠れ家的な要素を持ち、300室以下に客室数を抑えたスモールラグジュアリーブランドであり、‘一流’‘最高級’と言われる人気ホテルである。

「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」も同様に、目の前に聳える羊蹄山に対峙し、目の前にはスキー場が広がる絶好の地に建てられている。スキーの滑降をしながらそのままホテルに入れるという贅沢な造りもスキーヤーを魅了している。

スキーに無関係という人も、春夏のグリーンシーズンには、瑞々しい新緑の中での散策やゴルフ、数々のアウトドア・アクティビティが揃い、大いに楽しめる。一方で、ため息の出るほど美しい秋の紅葉を愛でる季節にもリゾートとして大いに満喫でき、四季を通じて雄大な自然が楽しませてくれる。


ホテル棟のロビーとレセプションデスク。どこも天井が高く、スペースが広くとられ開放感たっぷり。窓からは目の前に羊蹄山が迫る。

ホテルの部屋数は全100室、内スイートが28室揃う。さらにそのスイート中の9室にはプライベート温泉が設置されている。客室は、すべて65平方メートル以上という広さがあり、リビングやダイニングエリアも造られ、ゆったりと寛げるリゾートとして長逗留するにも快適だ。


スイートキングの客室(81平方メートル)。最大4名迄可能。パノラマウィンドウからの景色は言うまでもなく壮大、室内でも自然との一体感が素晴らしい。
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文=せきねきょうこ

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