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台湾の半導体製造大手TSMCは、日本に工場を建設する計画だ。半導体チップの需要が急増する中、同社は日本の自動車や電子機器分野のトップメーカーの近くに製造拠点を置くことになる。

TSMCは10月14日、来年から日本の工場の建設を開始し、2024年後半に大量生産を開始すると発表した。同社のCEOのC・C・ウェイは、「顧客と日本政府の双方から、このプロジェクトを支援するという強いコミットメントを得ている」と述べた。

北京の市場調査会社マーブリッジ・コンサルティングのマーク・ナトキンは、日本政府はTSMCに「何らかのインセンティブを約束したのではないかと思う」と述べている。

「日本も、その他の諸国と同様に、サプライチェーンが混乱した場合に備えて、半導体メーカーの国内進出を望んでいる」と、調査会社トレンドフォースのジョアン・チャオは指摘する。TSMCの世界的な規模を考えると、各国の政府が彼らを積極的に誘致するのは当然のことで、TSMCの側もそれらの提案に前向きだと、チャオは述べている。

TSMCは昨年、アップルやエヌビディアなどの顧客に近いアリゾナ州にチップ工場を建設する計画を発表したが、日本工場の建設はそれに続く動きと言える。報道によると、熊本県に建設される工場の運営にはソニーも参加し、自動車用の半導体チップなどを生産するという。また、デンソーもこのプロジェクトへの参加を検討中とされている。

ソニーはスマートフォンなどの開発を行っており、日本には東芝などの電子機器メーカーもある。トレンドフォースのチャオは、「かつて世界最大の半導体の製造拠点だった日本は、今でもこの分野で重要な位置を占めている」と指摘する。チャオは、TSMCが川上のベンダーや化学原料のメーカーと密接な関係を築けると述べている。

TSMCは3月、世界的なチップ需要の急増に伴い、新技術や設備の開発に3年間で1000億ドルを投資すると述べていた。同社は、日本の新工場のコストを明らかにしていないが、この1000億ドルに上乗せすることになると述べている。

5Gスマートフォンやコンピュータ、自動車、データサーバーなどの受注の伸びが半導体需要を押し上げている。インテルは3月に、200億ドルを投じてアリゾナ州に2つの工場を建設すると発表した。サムスンも米国で170億ドルの工場建設を計画中だ。

編集=上田裕資

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