ポルトガルが医療用大麻大国に?
大手医療用大麻企業は、欧州の医療用大麻市場に参入する上での拠点としてポルトガルを利用している。
欧州の医療用大麻に対する法律は、まだ不明瞭かつ細分化したままだ。ドイツやイタリア、オランダなどでは医療用大麻に関する法整備が進んでいる。それ以外の国では、医療用大麻の供給を特定の条件下で許可したり、医療用大麻を今も禁止したりしている。さらに、大半の欧州諸国は国内生産で需要を満たせず、医療用大麻製品を輸入している。
こうした理由から、米国やカナダの業界大手は、医療用大麻大国となる可能性を秘めたポルトガルの施設に投資し、欧州市場への参入機会を獲得しようとしている。気候が通年栽培に適しており、生産費を削減できることも、ポルトガルに施設を持つ利点となる。
大麻専門の調査会社プロヒビション・パートナーズ(Prohibition Partners)は「European Cannabis Report(欧州大麻報告書)」最新版で、2020年末時点での医療用大麻史上の規模を2億3070万ユーロ(約310億円)と推定。25年には32億ユーロ(約4200億円)に達する可能性があるとした。