「バイセクシュアルのスーパーマン」に保守層が猛反発した理由

Jack Taylor/Getty Images

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「国際カミングアウトデー」の10月11日、DCコミックスは、コミックシリーズ『スーパーマン:サン・オブ・カルエル』の最新号で、主人公のスーパーマンがバイセクシュアル(両性愛者)とカミングアウトすると発表した。
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同シリーズの主役は、初代スーパーマンであるクラーク・ケントの息子、ジョン・ケントだ。ジョンは父親と同じく、記者と恋愛関係になる。相手のジェイ・ナカムラは、「できる限り多くの人を救おうとして心身ともに燃え尽きた」スーパーマンを支えるうちに、彼との距離を縮めていくのだという。

作者のトム・テイラーは「スーパーマンのシンボルは常に、希望や真実、正義を表してきた。そのシンボルはきょう、それ以上のものになる。きょうからより多くの人が、コミック界最強のスーパーヒーローに自分自身を重ね合わせることができるようになる」と説明した。


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案の定、この発表は衝撃をもって受け止められ、特に保守層の間には混乱と動揺が広がったようだ。多くの人は、カミングアウトしたのは息子ではなく元祖スーパーマンのクラーク・ケントだと勘違いしていた。

そうした人々の一人であるウェンディー・ロジャーズ上院議員(アリゾナ州選出)からは、間の抜けた反応も飛び出した。同議員はツイッターへの投稿で、クラーク・ケントの妻の名前を持ち出して「スーパーマンが愛しているのはロイス・レインだ」と言おうとしたところ、ロイスのつづりを間違って男性名にし、「スーパーマンが愛しているのはルイス・レインだ」と投稿。図らずも、スーパーマンの同性愛を認めてしまった。

保守系のフォックスニュースでは、あるゲストが最近のスーパーヒーローには異性愛が足りないと主張。「なぜスーパーヒーローを性的存在にするのか」、「私たちが彼らに捕まえてほしいのは悪人であり、性病ではない」とまくしたてた。

異性愛者以外の存在として描くことで「スーパーヒーローが性的存在になる」というのは、奇妙な主張だ。スーパーヒーローの物語は大部分が子ども向けの内容であり、恋愛関係が描かれることも多い。
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編集=遠藤宗生

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