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Forbes JAPANが創造する、エグゼクティブクラスの新たなコミュニティ

コミューン 代表取締役CEO 高田優哉

Forbes JAPAN SALONのオンラインプラットフォームを提供する「コミューン」。LTVを最大化するカスタマーサクセスプラットフォームを手がけ、創業からわずか3年で急成長を遂げる同社の高田優哉代表取締役CEOは、自身もForbes JAPAN SALONの会員に名を連ねる。広く注目を集める事業に対する持論やビジョンから、会員として期待するところまでを語ってくれた。


これからのビジネスに欠かせないLTVを最大化する


──まずは御社の業務内容を、自己紹介を兼ねて教えていただけますか?

高田:コミューンは、企業とユーザーが融け合うカスタマーサクセスプラットフォーム「commmune(コミューン)」を提供しています。BtoB、BtoCを問わず、カスタマーサクセスを後押しするという取り組みを通じて、LTV(Life Time Value = 生涯顧客価値)の最大化をミッションとしています。

その実現のために重要なのが、お客様といかになめらかな形でコミュニケーションするかというところです。ITによって、これだけコミュニケーションの手段が多様になってきたにもかかわらず、企業とお客様間のコミュニケーションだけは、驚くべきことにこの50年来ずっとコールセンター一本槍だったという背景があります。

そこにデジタルの力を持ち込めば、すべての企業でカスタマーサクセスが実現でき、LTVの最大化によっては収益も向上し、何よりも先にいるエンドユーザーがより満足できるようになるというビジョンのもとに、2018年に事業をスタートさせました。



──ビジネスの世界で、LTVという言葉をよく耳にするようになったのはなぜでしょうか?

高田:幾つか理由があるのですが、一つめは情報だけではなく、モノもお金もすべての流通が従来と比べて飛躍的になめらかになってきている背景があります。それに伴いコストが低減していることもあり、サブスクリプション、つまりサブスクというのが成立しやすくなってきました。

サブスクというのは、お客様の方が優位な立場にある関係となります。お客様のほうは、いつ止めてもいいんだよ、というスタンスですから。一方で企業のほうは、サービスを改善し続けていかないと明日も使い続けていただける保証はない。

昔は一度買ってもらえば終わりという関係で、生涯顧客価値という見方もなかった。いまは、例えば今日契約した人が2人いて、どちらも月額1,000円ですとなった時に、片方の人は1カ月で止めてしまい、もう片方の人は10年続けるなら、その2人がもつ企業にとっての収益インパクトは大きく変わるわけです。このサブスク型ビジネスが普及してきているというのが、LTVに注目が集まる大きな要因として存在しています。

これからの時代に生き残るために必要な変革


その背景には、実は日本の人口減少も見逃せないファクターとして存在します。BtoCのビジネスは、人口減少に伴い、年々マーケットが縮小しています。2020年8月からの1年間で見ても、日本の人口は50万人も減っている。しかも、割合でいえば少子高齢化の影響で、高齢者層がどんどん増え、その一方で若い働き盛りの層は減少の一途を辿っています。

つまり、現状のマーケットシェアを維持しているだけではおのずと売り上げが減ってしまうわけです。そうなると企業がやるべきことは二つで、一つはまだ取っていない市場を取りにいくこと。もう一つはすでに取っている市場でいかに1人当たりの顧客満足度を上げ、LTVに繋げる形で収益を最大化するかということになります。



前者は言うは易しですが、実際は難易度が高く、思い通りに新規ビジネスを立ち上げられるのなら誰も苦労しません。新規マーケットと考えて、中国やアメリカへ進出──といった話も一筋縄ではいきません。

ポテンシャルがあるのが後者の方で、これまで景気がそこそこ動いていたからこそなおざりにされてきた分野であり、考え方であるといえます。実は、長きにわたって当然のことのようにLTVに取り組んできた企業もあるのですが、それがここに来て、誰もが早急に取り組まなければならないことに変化してきたというわけです。

──危機意識から生まれた喫緊のニーズということなのですね。

高田:はい。もう一つ、昔と違ってLTVを向上させるための費用対効果が良くなってきているという背景もあります。例えば「いま飲んでいるこのミネラルウォーターは、すごく美味しいよね」と、50年前に私が呟いたとしたら、それを聞いて実際に買う人がいたとしても、せいぜい私の家族か友達くらいではないでしょうか。

ところが現代になると「こんな美味しい水初めて飲んだ!」と私がツイートしたとすると、フォロワーを含めて大勢の人がリツイートしたりしてくれて、数千人以上の人たちに影響を及ぼす可能性があります。同じことをやっても、与えるインパクトがはるかに大きくなってきているのです。

ところが逆もまた然りで、ネガティブな情報もすぐに広まってしまうのです。下手をすると、不買運動のようなツイートが広がって、炎上することも。かつてないほどに、LTVを上げること、そして下げないことに気を配らなければならないのです。



双方向化したコミュニケーションを叶える


──LTVを向上させるために、「commmune」はどう貢献できるものなのでしょうか?

高田:LTVを最大化するためには、お客様に最適なタイミングで、最適なコミュニケーションを最適な形で提供する必要があります。お客様がどういう人かによって、その手法は変わってきます。しかし、商品やサービスの単価がある程度高くないと、そのコミュニケーションの手間と労力が割りに合わないという事態になりかねません。

例えば商品が高級車だったりすれば、顧客リストを見て「最近、おクルマの調子はいかがですか?」と電話をすることもできるでしょう。でも、私が以前携わっていたサプリメントのビジネスの時は、サブスクの月額が3,980円だったので、一人ひとりのお客様に電話をするのはどうにも割りに合わなくなってきます。それではと、メルマガを送ってみてもなんの反応も手応えもなく、どれだけ見られていてどう思われているのかも分からない。何かこれを解決する方法はないものかと、いつも頭を悩ませていたんです。

そこから生まれたアイデアが「commmune」です。企業と消費者間のコミュニケーションを集約統合し、かつ双方向化してくれるカスタマーサクセスプラットフォーム。従来だと、例えばこのイベントに来た人は、もしかして別のイベントにも興味をもってくれるかもしれないとか、あるいはこの説明書を見ている人は、もしかすると新しいスマートフォンへの購買意欲が高いかもしれない、といった予測が立ったとしても、情報がバラバラに散らばっていて、潜在ニーズに応えられていませんでした。コミュニケーションの仕方が全部違うからです。イベントはイベントサイトに情報があって、それとは別にメルマガがあって、説明書は資料ストレージのボックスを使っているといった具合。データはどれも繋がっていないから、体系を最適化するなどということは不可能でした。

だったら、全部一つの場所でやればよくない?という発想でつくったのが「commmune」です。お客様に対してわたしたちがよく言うのは「御社のYahoo! JAPANをつくりましょう」という表現だったりします。Yahoo! JAPANも単体のコンテンツというよりは、一つのプラットフォーム上で情報収集が完結するということが価値なんです。だからこそ、例えば「クラシル」で料理動画を見ている人には、産直系の食材通販のプッシュを出した方がいいよね、といった連動が可能になります。それと同じようなレベルでの情報集約が、あらゆる企業にもできるようにしようというのが「commmune」の存在意義であり、価値といえます。

「commmune」のもう一つの優れた点は、コミュニケーションを双方向化するということです。いまのお客様は、いいことも悪いこともSNSを通じて発信し、拡散する力をもちます。誰もがスマホをもっていて、個人が、メディアパワーをもっています。それを上手く利用すれば、企業にとっては予想以上のインパクトを与えることができるわけです。



昔と違って、お客様はクリック一つでフィードバックを返したり、アンケートで意見を述べたり、あるいはお客様同士がSNSなどを通して他のお客様の疑問に答えることができるようになっています。だとすれば、もっとお客様の力をお借りするというところで、双方向のコミュニケーションを促していくべきです。双方向化することで、当然リスクの点が気になってくるわけですが、我々の方で24時間監視をして、万一のリスクを最小化しています。双方向コミュニケーションをなめらかに促すことで、企業とお客様、両方に大きなメリットがあるということがサービスの基盤になっています。つまり、コミュニケーションをエンドユーザーサイドに最適化することを通じて、LTVの向上に貢献する。それを我々は、カスタマーサクセスという言葉でラベリングしています。

──その先にはどんなビジョンがあるのでしょうか?

高田:セールスフォースを超えたい。現代のビジネスの世界においては、売る、契約する、判子を押す、というような、商品をお客様に売って届けるまでのプロセスはすでに非常に最適化されています。マーケティングオートメーションもすでにやりつくされていて、これがスタンダードというものが存在します。

じゃあ、何をどうやるのか?─売った後の、既存のお客様のLTVを最大化させるという分野にはまだデファクトスタンダードのようなものがグローバルにも存在していないんです。誰もがほしがっているし、今後必ず必要とされる領域だけれども、まだ誰も取れていない。ただ10年後、20年後には、ある程度の勝敗が決まっていると思うんです。その時に、デファクトスタンダードを取っていたいというのが我々の目標です。売るまでの領域はセールスフォースがすでに取っているので、その後のところを確実に取りにいくというところに可能性を見出しています。

経営者として視野を広げ、自分の器を広げたい




──そんな高田社長ですが、Forbes JAPAN SALONの会員になろうと思ったのはどんな理由からでしょうか?

高田:実は人付き合いは得意なほうではないので、自分にとっても前向きなチャレンジとして捉えました。個人的に前向きに取り組みたいと思っている理由は、この3年間ほとんど仕事しかしてこなかったからです。もちろん、起業家として間違っていなかったとは思っていますが、プロダクトとお客様だけにずっと向き合ってきて、視野が狭くなってしまったような気がしていたのです。

コミューンという会社を始めて3年目ということもあり、これからは私自身が起業家から経営者に脱皮しなければならないタイミングだと思っています。会社の成長を規定するのは、やはり経営者の器だと思うのですが、この3年間で事業立ち上げ能力は上がったと思うんです。ただ、経営者としての器量が広がったかといわれると、そこにはまだ自信がない。自分の器を広げる努力を、会社のためにもしなければいけないフェーズに来たのではないかと考えたのです。

私はわりと本を読むほうだし、仕事もするほうだと思っていますが、自分にいま何が足りないかというと出会いかなと。振り返ってみると、これまでの人生も人との出会いによって左右されてきたと思うんです。自分が変わるだけでなく、私も誰かにとっての触媒になったり、影響を与えるようになれたとしたら、とても嬉しいですね。

──Forbes JAPAN SALONには、例えば茶道の先生や酒蔵の社長、ラグジュアリーブランドのトップや教育者、クリエイターなど、多種多様な分野で活躍する方たちが名を連ねています。何かしらの分野の、世界に通じるリーダーのような方たちと世代や性別を超えて交流できるので、きっと刺激あふれる出会いが待っているはずです。

高田:自分の強みと思っているのが、合理性をすごく大事にすることなんです。ただ、これは弱点にもなっていて、ビジネスに繋がる、繋がらないを先に考えてしまうことで、つい大切な機会を見逃してしまうのではないかと危惧しているんです。

そこで考え直したのは、合理的な動きや判断というものは、これからはもう、他の人にお願いしようと。当社では優秀な人材が育ってくれているので、目の前の利益を最大化するための判断は、もう私じゃない誰かに委ねていくようにしようと思っているのです。

私自身は、もっと長い目で見てプラスになりそうなこととか、私自身の成長に思いもよらない形で影響を与えてくれそうなことにもっと時間を割いていきたい。自分の器の大きさが会社の器の大きさを規定するのだとしたら、Forbes JAPAN SALONではぜひ、これまで興味をもたなかったことに取り組んだり、さまざまな分野の方と交流したりしていきたいなと思っています。

──サロンでは、ビジネスに関する学びや交流だけでなく、例えば一緒に音楽を聴いたり、ワインを飲んだり、まさに個人の部分にインスピレーションを与えるようなイベントも開催していきます。これから出会うメンバーと、どんなことをしてみたいですか?

高田:私の趣味は、筋トレ、ゴールデンレトリバー、お酒の三つです。

前職では仕事柄、会食の機会も多かったのですが、その頃はお酒を飲んでもただ美味しいと感じるだけでしたから、これからはもっと、このワインはこういう樽で熟成させているからこんな風味があるとか、こんなつくり手だからこんな仕上がりだといったようなストーリーを、誰かに教えてもらいながら楽しみたいですね。

仕事以外では、本当にこの三つしかやってこなかったので、もっともっと体験を広げる機会がほしいですね。それに、だんだんと自分の嗜好のようなものが決まってきているのも感じていて、気付くといつも同じような服を着て、同じようなごはんを食べて、同じような生活を送っている。特にコロナ禍ということもあり、友人との付き合いも難しくなっていることもあるので、サロンではぜひ新たな出会いをきっかけに、これまでやったことのないことに挑戦していきたいですね。


たかだ・ゆうや◎岩手県野田村出身。高校卒業までを岩手で過ごし、東京大学農学部卒業後、2014年BCG東京オフィス入社。在職中にロサンゼルス、上海オフィスへの出向を経験。2018年にコミューンを創業。

Promoted by Forbes JAPAN SALON / interview & text by Shigekazu Ohno(lefthands) / photographs by Takao Ota

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