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ビリオネアランキングで4年連続1位となったジェフ・ベゾス(Getty Images)

見た目の良さはビリオネア(資産額が10億ドルを超える人)になる一助になるかもしれないが、ビリオネアどうしの比較では外見と資産額の間に関係はない──。容姿の美しさと富の関係を扱う「パルクロノミクス(美貌の経済学)」と呼ばれる分野を長年研究してきたダニエル・ハマーメッシュらは、最新の論文でそんな研究結果を明らかにした。

米バーナード大学のディスティングイッシュト・スカラー(卓越した学者)であるハマーメッシュと、オーストラリアの経済学者で国会議員でもあるアンドリュー・リーは、オーストラリアの大学生16人に、フォーブスの2008年版「世界長者番付」でランク入りしたビリオネア700人あまりの外見を評価してもらった。それによると、純資産額の多さと見た目の美しさに有意な関係は認められなかった。

一方で、超富裕層の人たちは資産がより少ない人たちに比べると、容姿がすぐれている傾向にあるのかもしれない。フォーブスの長者番付のビリオネアたちと、同年齢層の大学教授たちの見た目の評価を比べると、平均点はビリオネアたちのほうがやや高かった。ただ、後者の評価は2003年の研究で大学生6人を対象に行ったものであり、「粗い比較」になっていると、全米経済研究所(NBER)に発表した論文で著者たちも断っている。

現在はドイツの労働経済学研究所(IZA)の研究員を務めるハマーメッシュはフォーブスの取材に、「見た目の美しさが概して重要なのだとすれば、平均をかなり上回っている人たちは、その美しさによってそこ(超富裕層)に押し上げられたという面もある」と説明。「ただ、そのグループ内でより美しくても(資産の多さには)関係なさそうだ」と述べている。

ハマーメッシュによると、見た目の良い人はそうでない人に比べ、所得が高く、融資を受ける際の条件も有利になり、さらに人生の満足度も高い傾向にある。外見の美しさは、政治やビジネス、スポーツ、学術の世界で成功するのにも役立つことを示す研究もあるという。

たしかに美しさは主観的なものであり、今回の研究はわずか16人の大学生の評価に基づいている。それでもハマーメッシュは、大学生の評価はほとんどの場合一致しているので、信頼できると考えている。美しさは見る人しだいだが、「その見方は似通る傾向がある」(ハマーメッシュ)。

調査ではビリオネアの見た目を「非常に美しい」から「全然美しくない」の尺度で評価。平均点は4.76と、尺度の中央値にあたる5.5よりも低かった。ただ、これは対象となったビリオネアの平均年齢が60歳超と高かったためとみられる。ハマーメッシュによると、評価者に年齢は無視するよう伝えても、高齢の人は評価が低くなるという。

編集=江戸伸禎

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