ビジネス

2021.10.15 16:00

「AI x Business」 DXのコアテクノロジーとしてのAIとは?



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AIの具体化に力を貸すことは市民一人ひとりの責務


では日本が今後、AIの力によって効果的にDXを推進し、それを加速させるにはどうしたらいいのだろうか。アンドリューは人材教育に加えて、オープンに発想を共有したりお互いに助け合ったりするようなコミュニティの存在が必要だと言う。そして、カギになるのは政府による援助であり、アメリカはそれによってテクノロジーの進展を加速させてきたとアンドリューは言う。

「日本政府がDXに資金を投じてきたことを以前から注視してきましたが、それをとても心強く感じています。アメリカでもディープラーニングの普及には、政府の資金提供が大きく貢献しました。政府が自ら動いていることを見せることが、AIの導入を加速させることにつながります。日本の場合、圧倒的な強みをもつ産業が多く存在します。私が日本で何かを構築するとしたら、すでに日本が得意とする産業を選ぶでしょう。日本の強みである技術者人材と強固な産業基盤を考えれば、ほかの企業ではかなわないような日本独自のAIの力を引き出せる可能性があると思います」

一方松尾は、AIの活用を加速させるためには、変化を厭わない姿勢や文化が重要だと強調する。
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「AIやディープラーニングなどの技術は、学べばいいのでさほど難しくありません。AI For Everyoneは今日からでも始められます。それよりもこれまでの事業やワークフロー、組織・企業・社風を変えていき、変化を起こすことを厭わず、新時代に順応する姿勢が最も重要だと思います」

最後にアンドリューは、これからビジネスのみならず社会の営みにおいても避けて通れないAIとの向き合い方について、日本のビジネスパーソンにメッセージを送った。

「100年前の電力の普及によって、全産業に変革がもたらされましたが、AIは現代版の電力のようなものだと思います。社会の一員として最善を尽くして技術を学び、国民や私たちのビジネスにどう影響するかを考える。そして、皆の利益のためにどう舵取りするかという意味で、AIの具体化に力を貸すことは、私たち一人ひとりの責務だと思います。私たち全員で多くの価値を生み出し、皆がより幸せになれるよう願っています」


>>「Forbes JAPAN DX SUMMIT」アーカイブ動画の視聴はこちら

text by Fumihiko Ohashi edit by Akio Takashiro

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