2021年10月14日には、東京で、新型車「フェラーリ296GTB」のお披露目が行われた。車名のとおり、2.9リッターV型6気筒エンジンに、プラグインハイブリッドシステムが組み合わされている。
![お披露目するフェラーリ・ジャパン代表取締役社長フェデリコ・パストレッリ](https://images.forbesjapan.com/media/article/43823/images/editor/e64ef91632153e5c03d148bc8a0a1063.jpg?w=740)
渋谷TRUNK(HOTEL)でのお披露目では、フェラーリ・ジャパンの代表フェデリコ・パストレッリが熱いプレゼンテーションを行った。
過去10年のフェラーリモデルのなかでもっともコンパクト、と言われる。今年4月に日本でも公開されたプラグインハイブリッドV8の「フェラーリSF90ストラダーレ」と比較すると、ホイールベースは50mm短い2600mmで、全長は145mm切り詰められて4565mm。
![後ろから見た296GTB](https://images.forbesjapan.com/media/article/43823/images/editor/78018e434612f331b9c85c022ae43629.jpg?w=740)
とはいえ、ボディーはリアフェンダーが大きく張り出しているうえ、リアの大きなエアインテークや、ロールバーを兼ねるリアクォーターピラー、それにカムテール(ドイツの空力研究者ウニバルト・カム博士の理論にもとづき垂直に裁ち落としたようなテールエンド)などは、1963年の名車「250LM」からのインスピレーションとされる。
その魅力はスタイリングだけにとどまらない。1基のモーターの力を利用する後輪駆動で、システム合計出力は610kW(830cv)、最大トルクは740Nm。静止から時速100キロまでの加速は2.9秒とすさまじい。
昔は12気筒でないフェラーリをベイビーフェラーリなどと呼んだが、電気の力を利用した新世代フェラーリは、もはやそういう序列を許さない。新しい価値創出に成功しているといえるだろう。