フィッシャー教授は、「学校の授業が再開され、また通勤するようになる人が増える中で、新型コロナウイルス感染症と同じような症状を起こす人は、確実に増加している」と指摘する。
家庭医のジャニス・ジョンストン医師は実際に診療の現場で、そうした状況を目にしているという。そして、より多くの人が活発に行動するようになれば、インフルエンザが流行する可能性が高いと述べている。
新型コロナの症状はその他の一般的な感染症と「間違いなく重複」するものであり、症状があっても検査で陰性の結果が出たのであれば、まずはインフルエンザの検査を受けるべきだという。
ただ、新型コロナウイルス感染症と同じような症状が出るウイルスや細菌は、RSウイルス、アデノウイルス、A群溶血レンサ球菌など、インフルエンザ以外にも数多くある。
フィッシャー教授は、「小児科医は特に、現在どのウイルスの感染が市中で広がっているのかについて、よく理解している。必要であれば、インフルエンザなどその他の病原体について、検査を行うだろう」と話す。
教授によれば、私たちにできる最も重要なことは、新型コロナウイルスだけでなく、あらゆる予防接種について、最新の情報を入手しておくことだ。
新型コロナウイルスのワクチン接種を受け、その後の追加接種も受けることが重要だが、例えばインフルエンザや肺炎球菌なども、感染すれば重症化する危険性がある。教授は、「その他のウイルスと新型コロナウイルスに同時に感染すれば、症状はさらに深刻なものになりうる」として、注意を促している。