越前リョーマは、歌舞伎町の名だたる高級ホストクラブで、8年連続売上&指名本数ナンバー1の記録を現在も更新し続けるカリスマホストだ。その実力から、現在は同ホストクラブのプロデューサーとしても活躍している。
有名誌モデルのホストたちを凌ぎ、多くの女性たちに「推したい」と思わせてきた男の成功哲学とはいったい何か。
越前リョーマ著『成功したいなら誰かの「推し」になれ』(光文社)より、全く売れない時期から、No.1になるまでの成功の極意を知る。
アドバイスは全部試す
今でこそカリスマホストとして活躍する越前リョーマだが、彼にも全く売れない時期があった。21歳で埼玉のホストクラブから歌舞伎町のホストクラブに移籍したときのことだ。ホストの経験があったにもかかわらず、初めの2カ月は全く指名が取れなかったという。
「今までのやり方じゃダメだ」「ここは歌舞伎町。埼玉のやり方は通用しない」そう考えたリョーマは、今までのやり方を捨て周りの人に徹底的に教えをこうことにした。
「もちろん人によって言うことが違うし、『それ本当?』って感じることもあります。でも、すべて試しました。
仕事の正解はひとつじゃない。やってみなければどれが正解なのか分からない、と思ったから」
そうしてもらったアドバイスを全て試してみると、意外な発見もあったという。当時ナンバー1の先輩ホストから教えられたことを試しても結果が出ないことがあった。一方で、接客以外の業務を担うスタッフからのアドバイスに従ってみるとうまくいった、ということもあったのだ。誰かが成功したやり方が自分にもフィットするとは限らない。自分なりの方法を見つけることが必要だったのだ。
「これを試して、ダメだったらこっち。それでもダメだったら、じゃあどうする? と考える。
毎日これを繰り返して、自分にとってしっくりくる方法を探して……。とにかく『なんでもやってみる』を実行していたら、翌月には上位に入ることができました」