ビジネス

2021.10.13

アニメは仕事につながる自分磨きだ! 武器としての「オタク論」


また、近未来が舞台のアニメは、大いにイマジネーションをかき立ててくれる。例えば『PSYCHO-PASS サイコパス』の人工知能が発達しきった未来、『ソードアート・オンライン』で描かれたVR空間が発達しきった世界、火星に住むことが当たり前になった『キャロル&チューズデイ』の生活。現実の未来はその通りにならなくとも、未来にどんなものやサービスがあったほうがよいか、インスピレーションを得るには十分な視覚的刺激となる。

グローバル&ニッチ&ディープな経済圏がさまざまな分野で色濃くなるなか、アニメを絡めた新しいビジネス展開には大きなチャンスがある。NetflixやAmazon PrimeVideoなどの動画配信サービスのおかげで、日本のアニメが世界中の人に見てもらいやすくなっているからだ。10月8日公開の『神在月のこども』という日本の神話をベースにしたアニメ映画のプロデューサーも、グローバルプラットフォームを活用して世界展開を狙うと語っていた。

我々も「Makuake Global」というサービスで、世界展開を開始したばかりだ。日本の強みであるアニメに精通していることは何かのきっかけにつながるとよいなと、そんな言い訳をしながら、今夜も今シーズンのアニメの最新話を見て眠りにつく。


中山亮太郎◎マクアケ代表取締役社長。サイバーエージェントを経て2013年にマクアケを創業し、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」をリリース。19年12月東証マザーズに上場した。

文=中山亮太郎 イラストレーション=岡村亮太

この記事は 「Forbes JAPAN No.087 2021年11月号(2021/9/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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