AirTagにはない強みとは? 紛失防止トラッカーTile CEOに聞く

キーホルダーとして使える「Tile Pro」「Tile Mate」のほか、カード型の「Tile Slim」、シールにより張り付けられる「Tile Sticker」の4製品が発売を迎える


Tileが今後、アップルのAirTagと同じ「探す」ネットワークと両方に対応する可能性はあるのだろうか。例えば、Macの「探す」アプリからでもTileが探せるようになれば、間違いなく便利だ。

しかしProber氏は、「現状ではTileがアップルのエコシステムに対応することはない」と言い切る。その理由は「ひとつの製品に『探す』ネットワーク以外のプラットフォームが混在することをアップルが認めていないから」だという。

Tileのように既に自前の探索機能をトラッキングデバイスとともに作り込んでいるメーカーが、アップルの「探す」ネットワークにも対応することは当面のあいだ難しそうだ。


iPhoneやMacなど、アップルのデバイスから素早く探索できる「探す」ネットワークに対応するところがAirTagの良いところ

一方、Tileでも独自のエコシステムを、スマートキーホルダーや左右独立型ワイヤレスイヤホン、ヘッドホンなどのアイテムを手がける外部パートナーに提供して輪を広げつつある。Prober氏は新世代のTileを発売することによってパートナー展開の拡大にも弾みを付けたいと意気込む。アップルのAirTagなどライバルとの競争はこれから激しさを増すことになりそうだ。

Tileを試してみると、ハードとアプリ双方の完成度がAirTagよりも成熟している印象を筆者は受けた。安価なデバイスなのでAirTagと併用、比較しながら使ってみるのも面白いだろう。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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文=山本敦

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