ビジネス

2021.10.11 11:30

情報管理ツールNotionが評価額100億ドル、セコイア等から資金調達

(c) Notion


強みはユーザーのコミュニティ


今回の資金調達にあたり、Notionは新興企業への投資を積極的に行っているヘッジファンドのCoatueと、シリコンバレーの大手VCのセコイア・キャピタルの手を借りた。Coatueは、Index Venturesが主導したNotionの前回の調達ラウンドに参加した後、元グーグルの取締役でDropboxのCOOを務めたノッテボームをコタリに紹介するなどの取り組みを通じてNotionとの関係を深めていた。
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Notionの、今回のラウンドでのもう1社の出資元のBase10は、黒人主導のファンドで、直近の利益を半分を、黒人大学の奨学金に寄付すると誓約している。

Notionの競合としては、新たにユニコーンに浮上したCodaやRoam Researchなどが挙げられるが、カタリは同社の強みがコミュニティにあると述べている。「当社のプロダクトのユーザーの間には、自分にも何かが作れるかもしれないという情熱が溢れている。Notionは、人々が素晴らしいものを作り、その上にビジネスを構築する場所になりつつある」と、カタリは話す。

しかし、Notionの今後の成功は、大手企業のニーズに合致するサービスにスケールできるかどうかにかかっている。同社がAutomate.ioを買収したのは、その課題を認識し、マーケティング担当者がMarketoと連携したり、サポート担当者がZendeskと連携したりするなどの環境に対応するためだ。Notionは、将来的に企業向けソフトウェアのハブとなり、APIを使って、他社のアプリにコンテンツやアップデートを送り出すことを目標としている。
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カタリは、インフラを刷新したNotionが、Z世代をはじめとするユーザーの急増に備える準備を整えたと述べている。「この1年半は、厳しい状況が続いたが、なんとか次のステージを目指すための準備を整えた。TikTokの投稿がきっかけで、また新たなユーザーが押し寄せても大丈夫だ」と彼は語った。

編集=上田裕資

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