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上司を選ぶ時代、がもう来ている


先述したとおり、私はチームメンバーとは週に1度、1on1を実施しています。

1回あたりの所要時間は、30分。相談があるときに都度対応するのではなく、定期的にスケジュールに組み込み、用件のあるなしに関わらず話ができるようにしています。

1on1では、進行中のプロジェクトについてはもちろん、カジュアルな雑談や、メンバーの今後のキャリアについても話します。メンバーのキャリアを支援することがマネージャーの重要な役割のひとつだからです。

実際に、私がアマゾンジャパンで働いていたときは、シアトルにある米国本社で働きたいと、上司に意向を伝え、全面的にバックアップしてもらいました。

自分のもとで長く働きたいと思ってもらうことが良いことのように感じるかもしれませんが、次のステップへチャレンジすることを後押しすることの方が、欧米では重視されており、私自身も、メンバーが異動を希望した場合、マネージャーはそれを「応援しなければいけない」と思って接しています。どこでも通用する人材を育てているということは、チームに心理的な安心感をもたらし、長期的に組織の足腰を強くしますし、良い人材が集まり、成長していく好循環を生むことにもつながるのです。

実際のところ、キャリア支援に積極的でない上司や部下の業務内容を理解できていない上司は無能とされ、メンバーからのネガティブなフィードバック等で退場するか、あるいは、有能なメンバーが他部署へ移ってしまい、人材獲得・維持も難しくなってしまうのです。

今や、会社都合で仕事内容や勤務地がローテーションする「メンバーシップ型雇用」ではなく、個人がポジションや業務、ひいては上司を選ぶ「ジョブ型雇用」を取り入れる企業が増えてきました。

かつては、「仕事と上司は選べない」といわれたこともありますが、今後ますますジョブ型雇用が浸透すれば、上司は一層「選ばれる」立場になっていきます。有能な人材から選ばれるマネージャーになるためには、メンバーのキャリア形成を支援していく重要性が高まるでしょう。

ぜひ、1on1を活用してメンバーとの信頼関係を築きましょう。

文=竹崎孝二

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