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東京ディープチャイナ


そこで今回は、新感覚の中華外食チェーン「楊國福麻辣燙(ヤングオフーマーラータン)」のご飯付きメニューを頼むことにした。

スマホのマップには、店と筆者のいる場所が表示されている。入力しなくても、GPSによってローマ字ながら住所が自動的に書き出されるので、場所柄、配達人にもわかりやすいように「公園入口」と書き添えた。


注文した店と利用者の位置が地図上に表示される

調理も含めた配達時間は37分から45分の間と表示されていたが、約30分後、スマホに電話がかかってきた。自分の名前を告げ、あたりを見回すと、通りの向こうに配達人が自転車で来ていた。手を振ると、専用のビニール袋に入ったマーラータン弁当を手渡してくれた。

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これがマーラータン弁当。注文の際、「小辛」を選んでおいてよかった

このアプリの仕様やデザインは、ウーバーイーツとは少し違い、中国本国のフードデリバリー大手の「美団」に近く、表示は中国語だ。以前、本コラムでQRコード読み取りによるメニューのペーパレス化を始めたチャイニーズ中華の店が増えるなか、多くの日本人にとって料理名がわからないことからくるハードルの高さについて指摘したように、現状ではまだ日本の人には使いにくいといえるだろう。

筆者の場合は、上海でたまに美団のサービスを利用していた。近所の店からホテルの部屋まで豆乳や油条といった朝食を届けてもらったり、知人のオフィスで弁当を出前したりしていたので、ほぼ同じやり方でできたのである。決済はクレジットカード。iPhoneならアップルペイでの支払いも可能だ。

創業のきっかけに中国人留学生の存在


中華専門のデリバリーサービスがよく利用されていることは、チャイニーズ中華の店に行くとわかる。店内に客が少なくても、次々と配達人が入店してくるからだ。彼らの配達先は中国の人たちの住居やオフィスだ。

現状では利用対象もエリアも限定的だが、このようなサービスは、どのように生まれたのだろうか。

ハングリーパンダ日本支社のゼネラルマネージャーである巩学偉(ゴン シュエウェイ)さんによれば、同サービスは2016年にロンドンで誕生したという。創業者は、ノッティンガム大学のコンピュータ科学マネジメント学科を卒業したばかりのエリック・リウこと、劉科路(リウ クゥルー)さんで、2017年に留学生仲間と同社を起業している。

現在はイギリス以外にも、アメリカやオーストラリア、カナダ、シンガポールなど中国人留学生が多い20近い国々でサービスを展開。日本では2020年11月に大阪でサービスを開始して、今年2月に東京に進出した。

文=中村正人 写真=東京ディープチャイナ研究会

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