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Amir Levy/Getty Images

新型コロナウイルスのワクチンのブースターショット(追加接種)を7月から開始したイスラエルで、新たに確認される感染者と、入院者数が急速に減少し始めている。大規模な追加接種の実施は、意図した効果を発揮し始めているもようだ。

イスラエルの流行の第3波のピークだったとみられるのは9月中旬。1日あたりの新規感染者数は一時、1万1000人を超えていた。だが、10月に入ると4000人未満に減少し、ピーク時のおよそ3分の1近くになっている。

新規の入院者数も7月から増加していたが、現在は8月末と比べて約21%減少。1日あたり平均1066人となっている。これは、米国をはじめ、イスラエルと同様に追加接種を行うことを計画しているその他の国にとって、前向きな兆しといえる。

イスラエル保健省のデータによると、同国ではすでに、320万人以上が追加接種を受けた。また、同省が発表9月30日に発表したところでは、3回目の接種を受けたおよそ150万人について調査した結果、心筋炎の発症が確認された人は9人にとどまっている。

また、追加接種を受けた300万人以上を対象に調べた結果では、接種から30日以内に重い副反応があったと報告されているのは25人。ただ、それらの多くについて、現時点ではワクチン接種との因果関係は確認されていないという。

いち早く追加接種を決定


今年5~6月には1日あたりの感染者が2桁に減少していたイスラエルでも、感染力が強まった変異株のデルタ株が優勢になると、感染者が再び増加し、重症化する例も増え始めた。

さらに、ファイザー製とモデルナ製のワクチンの有効性がいずれも、時間の経過とともに低下するとの研究結果が示されると、イスラエルは再び他国に先駆け、新たな接種計画の実施を決定した。

同国では当初、2回目の接種から5カ月以上が経過しているリスクの高い人たちを対象にブースター接種を実施。8月からは12歳以上のすべての人に対象を拡大している。ブルームバーグの集計データによると、2回のワクチン接種を完了した人は約67.5%。少なくとも1回の接種を受けた人は、62.3%となっている。

米国もまた、追加接種の実施に向けた計画を進めている。食品医薬品局(FDA)は先ごろ、ファイザー製ワクチンについて、65歳以上の人、重症化リスクが高い18歳以上の人、職業上このウイルスに暴露する機会が多い人のうち、重症化したり重篤な合併症を起こしたりするリスクがある18歳以上の人を対象とした。

モデルナ製のワクチンについても、FDAの諮問委員会は、用量を2回目の接種までに使用される半分にすることとして、追加接種を承認する方向とみられている。

米国では依然として、新規感染者数と入院者数、死亡者数がいずれも多い状態が続いている。だが、FDAは「安全性と有効性を確認するためのデータが十分ではない」として、現時点ではすべて人を対象とすることは承認していない。

編集=木内涼子

新型コロナコロナワクチン

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