追求すべきアイデアに優先順位をつけるには、ここに挙げる5つの質問を自問すること。
1. 組織の中核となる価値観に合っているか
組織は自分たちが持つ指針に従っている。こうした指針や価値観は、会社の取り組みをさらに進めるため行う必要がある最も重要な作業を見失わないようにするものだ。組織の価値観には、信頼と安全や、多様性とインクルージョン(包摂性)などがある。
価値観は、企業の文化やブランドの延長だ。どのアイデアを追求するかについてのあなたの決断は、それが会社の信頼性、そして評判にどのように影響するかを考慮すべきだ。人々は、あなたが自分で説いて回る価値観を実践していないことに気づけば懐疑的になるだろう。
アイデアが浮かんだら、それが会社の価値観を満たすもので、会社の評判を維持あるいは改善するものかどうかを見極めること。そうでない場合はおそらく、会社にとって重要なものではない。
例えば、今の勤務先で環境の持続可能性が会社の価値観の一つとされていて、あなたが業務プロセスのデジタル化を進める事業アイデアを評価している場合だ。会社の価値観に合ったアイデアがある場合はそれを優先すること。価値観と合わないものは現時点では取り組まないこと。
2. 顧客体験や社会を改善するものか
そのアイデアが組織の価値向上に役立つかどうかを見極めたら、次に末端利用者や世界の人々にどのような価値を与えるかを考えよう。提案されたアイデアは、利用者のエンゲージメントを増やしたりコミュニティーの安全性を上げたりと、顕著な変化を生むだろうか? 会社の製品やサービスが他者にどのような変化をもたらすかや、会社が顧客や社会に対して抱える責任を考えること。
3. 業界の革新に役立つか
「このアイデアは、会社を業界のリーダーにするものか?」と自問すること。他社の考え方を進歩させる役に立ち、現状を良い方向へと破壊できる潜在性を持つアイデアかどうかを評価しよう。
そのアイデアは、より良い変化を導くものだろうか? ベストプラクティスや業界の評判を改善するアイデアを優先すること。