母乳から新型コロナ抗体 感染後10カ月の母親から見つかる

Paulo Sousa / EyeEm / Getty Images


新型コロナウイルス感染症の抗体がどのように母親から新生児に受け継がれ得るかを明らかにする調査は、今回が初めてではない。

「米国産婦人科ジャーナル—母体胎児医学(American Journal of Obstetrics & Gynecology MFM)」に9月に発表された小規模調査は、ファイザーかモデルナのワクチンを受けた母親を持つ36人の新生児を調査した。その結果、乳児は出生後、全員が保護のための抗体を持っていた。

またフロリダ大学の研究者らは、ワクチンを接種した母親の母乳には新生児を守る可能性がある抗体が含まれていたことを発見した。

この研究の共同執筆者であるジョゼフ・ノイ博士は「多くの母親や妊娠中の女性がワクチンを接種することを恐れている。こうした女性たちは、子どものため最善のことをしたいと思っている」と述べ、「私たちが知りたかったのはこの点で、実際にメリットがあるのかどうかだ」と続けた。

パウエル博士は、この発見が大きな影響を与えるのは親と新生児に限らないと強調した。マウントサイナイ病院の研究者らは、新型コロナウイルス感染症の深刻な症状に苦しむ大人のための治療の一環として、この抗体を活用できる可能性があると示唆した。

翻訳・編集=出田静

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