ロンドン中心部で「時速24キロ制限」検討、自転車利用も促進

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英国のロンドン市は、市の中心部で時速15マイル(約24キロ)の速度制限の導入を目指している。この提案は、10月に開催される交通委員会で審議される予定で、交通事故や大気汚染の軽減を目的としている。

ロンドン中心部のシティを運営する自治体の「シティ・オブ・ロンドン・コーポレーション」の交通担当者は、交通大臣に速度制限の変更の許可を求めようとしている。

「この提案が認められれば、2022年末までに市全体で時速15マイルの速度制限を導入するための作業に着手することになる」と、担当者は述べている。

ここで言う市全体とは、「グレーター・ロンドン(大ロンドン)」ではなく、その中心部にある金融街のシティを含むエリアの「シティ・オブ・ロンドン」を指している。

この計画は10月5日に開催される交通委員会で議論される予定で、「交通戦略を通じて、2040年までに市の路上での死亡や重傷者をなくすこと」を目的としており、歩行者優先プログラムによって歩道を拡張し、「徒歩で移動する人々を優先する」ことを目指している。

また、自転車の利用を促進するために、テムズ川の堤防の自転車専用道路につながるサイクルネットワークの拡大も予定されている。

ロンドンの金融街では、2019年にも時速15マイルの制限速度を導入する計画が提案されたが、その際は立ち消えになっていた。当時の提案書では、自転車も速度制限の対象になるとされていた。

しかし、1984年の道路交通規制法によると、制限速度の対象となるのは自動車のみで、自転車については書かれていない。

編集=上田裕資

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