ドナヒューCEOは、ナイキのアジリティを高め、直接販売とデジタル面を強化することについて、次のように述べている。「革新的製品が持つ競争上の利点、魅力的なストーリーテリングに後押しされたブランドの強み、世界最高のアスリートの顔ぶれとデジタル体験が、今後も引き続き、競合他社との違いを生み出していくはずだ」
デジタル加速を引き続き重視
鍵を握る戦略は、CDAプログラムだ。ナイキはこのプログラムのおかげで、パンデミックのなかでも成長を続けることができた。25%の伸びを見せた直接販売には、直営店舗とオンラインでの売上が含まれる。
「ナイキは成長企業であり、市場機会はこれまでになく大きくなっている」とフレンドCFOは述べる。「第1四半期の業績は、ナイキのCDA戦略が引き続き成長を後押しし、長期的な財務モデルを変革していることを示している」
第1四半期には、デジタル売上が総売上の20%を占めた。ナイキは、2025年までに総売上の40%をデジタル売上にするという目標を達成できると自信を持っている。
消費者が使いやすいよう、デジタルと実店舗のショッピングを融合させているのが、「NIKEアプリ」だ。このアプリは、製品をずらりと並べて提供し、買い物プロセスでのちょっとした障害を解消してくれる。ナイキのデジタル売上は、このNIKEアプリの成長によって好影響を受けている。