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2021.09.29

英ウーバーの労働問題が再燃、ギグワーカー連合がスト呼びかけ

Olly Curtis/Future via Getty Images

ウーバーは、英国で労働条件に関するドライバーからの抗議に直面している。

以前からウーバーを批判している英国のギグワーカーの連合「ADCU(アプリ運転手・配達員労働組合)」は9月28日、ドライバーたちに24時間ストライキを呼びかけ、8都市のウーバーのオフィス前で抗議行動を行った。彼らは、ドライバーにアプリにログインしないよう求めている。

英国の最高裁は今年2月、ウーバーのドライバーをコントラクター(契約者)ではなく、ワーカー(労働者)に区分する画期的な判決を下したが、その判決を後押ししたのがADCUだった。ワーカーの地位は、従業員(employee)とは異なるが、最低賃金や休日出勤手当、年金拠出などの福利厚生が与えられる。

しかし、ADCUによると、ウーバーは最高裁の判決を完全に履行していないという。彼らは、ドライバーの待ち時間に対する賃金が支払われていないことや、運転手に対する監視や不当解雇が行われていることを非難している。

ADCUのYaseen Aslam会長は声明の中で、「ウーバーが最高裁に反抗し続け、7万人の労働者を騙しているのは恥ずべきことだ。ドライバーの労働時間の40%は、待機時間だが、彼らはその分の賃金を支払っていない」と述べている。

これに対し、ウーバーの広報担当者は、ドライバーを代表する英国唯一の組合であるGMBと連携していると述べた。同社は、最高裁の判決を受けてGMBと会合を持っていた。「当社とGMBとの歴史的な合意を受けて、ドライバーたちは強力な発言力を持つことになった」と広報担当者は述べている。

「当社はパートナーである労働組合との取り組みで、ドライバーの労働環境の向上に務めている。GMBは、賃金や休日手当などの福利厚生面で労働者の意見を代弁している」と広報担当者は述べた。

ADCUのストライキの呼びかけは、ウーバーが英国のドライバー向けの年金制度を開始すると発表した数日後に行われた。同社は、ドライバーの収入の3%を年金基金に拠出するという。

編集=上田裕資

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