わざわざ来てもらえる飲食店か?
もりゆかは今回の挑戦について、「レストランに長い時間滞在するからこそ“人”と出会うことができる、という体験を、改めて自分たちの軸として展開していきたい」と語る。
6curryブランドプロデューサーのもりゆか
コロナ禍で大打撃を受けた飲食業界。外出を控える人が多い中、「わざわざその空間に来てもらえる」ための動機付けが重要になっている。その“動機”には、料理や店舗空間、BGMだけでなく、作り手の気配なども含まれる。「自宅で食べる体験」とは違う体験を食べ手に感じさせることが、飲食店が提供できる価値の大きなひとつになっているのだ。
今回の6curryのリニューアルは、こうした時代背景に即した対応だった。
もりゆかはさらに、事業の拡大も見据えている。「将来的には6curryを全国に広げ、会員が旅先で各地の6curryに立ち寄り、自分の拠点とする店舗での交流について語ることができたら」と語る。
「以前、恵比寿がいっぱいになったから渋谷もという感じで店を出してみたら、それぞれ全然違う空間になったんです。地域のカラーや客層が違うと、店の雰囲気も違ってくる。面白いんですよ。各地でその地域の感度が高い人が集まる場所を、6curryを通じて作ってみたいですね」