マスクの資産が2000億ドルを突破したのはこれが初めてであり、彼は世界で3番目にこのマイルストーンを達成した。
アマゾンの創業者で宇宙開発分野でマスクのライバルであるジェフ・ベゾスは、2020年8月に初めて資産2000億ドルを達成し、LVMHのベルナール・アルノーも8月に短い間ではあるが2000億ドルの大台に乗っていた。
テスラの株価は、過去4カ月間上昇を続け、27日の終値は791.36ドルとなり、今年2月以来の高値となった。
マスクの保有資産は27日に38億ドル増加し、2034億ドルに達した。一方で、ベゾスの保有資産は、27日にアマゾンの株価の下落により10億ドル減少して1977億ドルとなり、マスクが世界一の富豪となった。
マスクは、今年1月にテスラの株価が史上最高値を記録した際にも、世界トップの富豪となっていたが、彼はその後、追加でストックオプションを付与されたことで、さらに資産を増やしている。マスクは現在、テスラの5分の1以上の株式を保有しているが、フォーブスは彼が融資の担保として差し出した株式を考慮して、資産の算定を行っている。
テスラの時価総額は7920億ドルを超えており、スペースXの評価額は740億ドルに達している。昨年、カリフォルニア州で所有していた不動産のほぼすべてを売却してテキサス州に移住したマスクは、約37平方メートルの「折りたたみ式のプレハブ住宅」を借りて住んでいる。
テスラの株価は2020年に720%以上も上昇し、マスクの資産は1年で1250億ドル以上も増加した。しかし、テスラの株価は今年2月から急降下を始め、4月になるとマスクの保有資産は、アルノーのそれを下回っていた。その後、6月からテスラの株価は再び上昇し、8月にマスクはベゾスに次ぐ世界2位の富豪に返り咲いていた。
世界の富豪ランキングで首位を争うマスクとベゾスは、宇宙開発分野でも先を争っている。先月は、スペースXが受注したNASAの29億ドルの契約に関して、ベゾスのブルーオリジンが連邦政府を相手取った訴訟を起こしていた。