FDAの認可や国防総省からの受注の効果で、キュー・ヘルスの2021年上期の売上高は2億200万ドル(約220億円)、最終損益は3280万ドル(約36億円)の黒字になった。2020年通期は売上高が2300万ドル(約25億円)、最終損益は2060万ドル(約23億円)の赤字だった。
IPOにあたってキュー・ヘルスが米当局に提出した文書によると、臨床現場で使われる新型コロナ検査キットの市場規模は2021年、120億ドル(約1兆3000億円)に達する見通し。同社での検査キットの日量生産量はおよそ4万3000台となっている。カタックによると、年内に自社ウェブサイトで消費者への直接販売も始める計画だという。
同社ではインフルエンザ、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、不妊症、妊娠、炎症バイオマーカーの各検査キットの開発も最終段階に入っている。IPOによって新たに調達したとみられる約2億ドル(約220億円)の資金は、こうした製品群など「メニューの拡大」(カタック)に充てる方針だ。
フォーブスの推定では、カタックが所有するキュー・ヘルスの株式1060万株とオプションのIPO後の価値は2億2600万ドル(約250億円)、共同創業者のクリント・セバー最高製品責任者(CPO、36)の保有株・オプションの価値は1億2120万ドル(約134億円)となっている。