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左からキュー・ヘルス共同創業者のクリント・セバーとアユブ・カタック (c) Cue Health

新型コロナウイルス感染症などの検査キットを手がける米キュー・ヘルス(Cue Health)が9月24日、米ナスダック市場に新規上場した。公開価格(16ドル)を上回る初値をつけ、初日は20ドルと公開価格よりも25%高い水準で引けた。製品への需要が高まるなか、新規株式公開(IPO)時の企業評価額は23億ドル(約2600億円)近くに達した。

キュー・ヘルスは2010年にカリフォルニア州サンディエゴで創業されたヘルススタートアップ。もともとは携帯型インフルエンザ迅速検査キットの開発に注力していたが、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が発生すると新型コロナ検査キットの開発に軸足を移した。2020年6月には臨床現場での使用について米食品医薬品局(FDA)から緊急使用許可(EUA)を取得し、2021年3月には家庭での使用についてもEUAを得た。

同社の新型コロナ検査キットはスワブ(医療用綿棒)と検査カートリッジ、電池式の再利用可能な読み取り装置からなり、大きさはスマートフォンほど。約20分で結果がわかり、モバイルアプリに自動的にアップロードされる。これまでに総合病院のメイヨー・クリニックや米国防総省など、さまざまな顧客に採用されている。



共同創業者のアユブ・カタック最高経営責任者(CEO、36)は、キュー・ヘルスは「とてもミッションドリブンな(使命感を原動力にした)」企業だと説明し、医療情報へのアクセスを向上していきたいと語る。新型コロナのパンデミックを通じて検査へのアクセスは常に課題となっており、米疾病対策センター(CDC)は今月、デルタ株による感染が引き続き増えるなか、臨床用と市販用いずれの検査キットも一時的に不足していると警鐘を鳴らしている。

当局の承認を得ている家庭用検査キットは、抗原、つまりウイルスのタンパク質の有無を調べるものが大半を占めるが、キュー・ヘルスの製品では分子、つまりウイルスのRNAの有無を調べる。この方式は前者よりも少量のウイルスでも検出できるため、より正確な検査結果を得られる。メイヨー・クリニックの調査では、キュー・ヘルスのキットの検査結果はPCR検査の結果と陽性では92%超、陰性では98%超一致したという。

編集=江戸伸禎

IPO新型コロナ

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