挑戦する人と挑戦する企業をつなぐ、Forbes JAPAN 初の採用ブランディング

リチカの採用情報をみる

クリエイティブと、テクノロジー。膨大な時間や労力が必須とされる前者と最大効率化を促す後者は、特に広告業界において“典型的な対立軸”として捉えられてきた。考え抜いた時間を糧とするクリエイターと、効率化を重んじるビジネスサイドのように。

「でもそれは、単なる思い込みだったのかもしれない」

そう思わせるスタートアップが、ここ数年でめきめきと頭角を現してきた。2014年創業のリチカだ。

動画制作会社としてスタートした同社は、4年目より企業向け動画制作SaaSへと事業をピボット。2019年5月には2.1億円の資金調達を実施し、主力事業である「リチカ クラウドスタジオ」を広告・メディア業種で2年連続シェアNo.1の動画サービスへと飛躍させた。

急伸する動画広告業界の中で、強いプレゼンスを放ち続け、2021年8月には8億円超の資金調達を実現。市場からの期待も熱い。

「勘違いされがちですが、僕たちはいわゆる動画の会社ではありません。あくまでも、良質なクリエイティブ制作をテクノロジーで効率化しながらクライアントの企業活動を支援するクリエイティブテックカンパニーであり、情報流通の円滑化を目指すコミュニケーションカンパニーなんです。

“情報をリッチ化する”に由来する『リチカ』と社名変更したのも、自らの強みを広く知らしめるための決意表明でした」

こう話すのは、同社で代表を務める松尾幸治だ。コロナ禍で世界が激変した今、松尾が考える理想のコミュニケーションはどのように描かれていくのだろうか。

松尾くんがやる意味ある?──家入一真の言葉にハッとさせられた


「制作会社としての経営はすこぶる順調でしたね。料理動画に代表される分散型メディア全盛期には月400本の動画制作に加え、年間150本以上のライブ配信を請け負っていたり......今振り返ると、尋常じゃない業務量ですが(笑)」

前職では、動画ベンチャーで取締役を務めていた松尾。急遽独立を決意しカクテルメイク(現・リチカ)を立ち上げた際、事業に動画制作を選んだのは、彼自身が持つシステムや動画、クリエイティブの知見が存分に活かせるからだった。

創業した2014年は、動画コンテンツが多方面で活用され始めた時期。この頃から「YouTube」という言葉も盛んに聞かれるようになった。同社には企業のプロモーションビデオ制作やYouTubeチャンネルの運用など幅広いオーダーが舞い込み、初年度から黒字経営を実現させた。

しかし、スタートから2年が経った頃、松尾はあるジレンマに襲われた。

「ノウハウの溜まりにくい制作会社の体質に対して、いら立ちを覚えてきたんです。『このままでは会社の資産を何も残せない。でもどうにかして形にしておきたい』、そんな執念にも似た思いで着手したのが自社プロダクトの開発でした」

1年半の間に作ったサービスは20以上。当初は手当たり次第にアイデアを出し、次々と実装していったというが、尊敬する連続起業家・家入一真氏より「それって松尾くんじゃないと、できない事業なんですか」と問われたことで目が覚めた。

顧客の声や自社の課題に立脚するようになり、最終的に動画制作システムの開発へとたどり着いた。

「かねてよりお客様から『複数の動画を制作してトライアルしたいのに、コストが高くて手が出せない』という悩みが多く寄せられていたんですが、これってよくよく考えてみると『制作会社が労働集約型のビジネスであること』に起因しているんですよね。

双方の課題を解決するには、制作の労力を解消できるシステムを作るしかない。そしてこれこそが、僕たちの資産を余すところなく残せる、唯一無二のプロダクトだと気づいたんです」

リチカの求人・採用情報を掲載しています

3000億円市場から、“21兆円市場”へと踏み込む計略


「リチカ クラウドスタジオ」の前身となる動画制作システムが完成したのは、2017年。プレリリース直後の問い合わせは週200件以上に上り、想像を超える反響となった。手応えを感じた松尾は、制作会社から“SaaS企業”への転換を早々に決意。前述にあるシリーズAでの2.1億円の資金調達を実施した。

しかし、サービスが成長していくにつれ、松尾は目指す姿と実像とのギャップに苦悶する。

「制作会社時代から僕たちの根底にあったのは『コミュニケーションを豊かにするお手伝いをしたい』という想い。たまたま動画をメイン事業に据えましたが、メッセージが受け手に伝わるならば、その手段はテキストでも音声でも、何でもいいと思っていて。

そのことを内外に知らしめるために、自らを動画の会社ではない“リッチコミュニケーションカンパニー”であると再定義し、社名変更とリブランディングを行なうことにしたんです」

2021年1月、カクテルメイクは“情報をリッチ化する”に由来するリチカと名を変え、再出発を果たした。そのことを知らせるプレスリリースは、あえて手書きで作成。ミッションである「Switch to the Rich. 想いが届く、で世界を豊かに。」を受け手に強く印象付けた。

“新生リチカ”の覚悟は、その後の組織体制にも強く表れている。

社名変更から半年後には、クリエイティブ、マーケティング、テクノロジーの各専門家で構成される新組織・RICHKA CREATIVE FIRM (リチカ クリエイティブファーム)を創設した。チームとして企業に伴走しながら、テクノロジーによるマーケティング活動の効率化・自動化、多様化する顧客接点へのクリエイティブ最適化を促すのが目的だ。

「いびつな情報流通を滑らかにしていくためには、マーケティング活動の変革、すなわちマーケティングトランスフォーメーション(MX)の推進は必至ですし、僕たちが狙える市場も格段に大きくなる。

クリエイティブとテクノロジーで勝負し続けるとしたら、当社のTAM(Total Addressable Market/獲得可能な最大市場規模)はインターネット広告制作費、3354億円。そこにマーケティングとテクノロジーを強みとして加えることで、広告・販促を併せた市場約21兆円へのリーチも現実味を帯びてくるんです。

販促や採用活動など、企業が誰かに想いを届けるという『コミュニケーション市場』と捉えていただければと。

この話をすると、あまりにも壮大過ぎて笑われてしまうこともあるんですが、本気でたどり着ける自信があります」

リチカの求人・採用情報を掲載しています

点で示されるP/Lではなく、線で伸ばすLTVの経営で組織をつくる


インタビュー中、何度も「世界一のクリエイティブテック集団を目指す」という言葉を口にした松尾。彼が指すクリエイティブテックとは、動画やWEBサイト、バナー広告など顧客接点となるクリエイティブの制作を、テクノロジーで最大効率化するサービスや企業のこと。

「だからといって、合理化ばかりに目を向けたくはないんです。クリエイターが本来取り組むべき業務に注力できる環境づくりに寄与したい、テクノロジーで敬意を表したいという気持ちは常にあります。僕自身、クリエイターの端くれですから」

近年では、ネスレやキヤノン、大手広告代理店などから続々と仲間を迎え入れているリチカ。彼らからは、スタートアップとは思えないオペレーションの緻密さに加え、若手のクリエイターやエンジニアが活躍していることに驚きの声が挙がるという。

「誰もがフラットに活躍できる土壌が作れているとしたら、それは『Switch to the Rich. 想いが届く、で世界を豊かに。』というミッションや5つのバリューの賜物かも知れないですね。

机上の空論ではなく叩き台を用意して、コミュニケーション効率を上げる『現物主義』、絶えず仮説検証を繰り返しながら『積み上げよう』、仕事の先にいる人のことを常に考える『相手志向』──さまざまなメンバーのどんな仕事にも腹おちできる内容だから皆、存分に力を発揮してくれているんじゃないかと」

2021年8月に、シリーズBによる8億円超の資金調達を実施したばかりのリチカ。成長著しい今、松尾はどのような哲学を持って経営に臨んでいるのだろうか。

「顧客に限らず、社員などすべてのステークホルダーに対して、点で示されるP/Lではなく、線で伸ばしていくLTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー)を重視していきたい。そのために、中長期の目線で最適なUXの設計と改善にも挑む所存です」

事業のみならず強い組織を築き上げている秘訣が、彼のこの一言に詰まっていた。

最後に一つ。彼は経営者だが、同時にクリエイターだ。オフィスの壁には、こんな言葉が飾られている。

「クリエイティブに失礼のないことを」と。

リチカの採用情報をみる

Promoted by リチカ

あなたにおすすめ