Forbes JAPAN Web編集部

Women’s Startup Lab創業者兼CEO 堀江愛利

日本のジェンダーギャップ指数は、156カ国中120位(2021年、WEF調べ)と先進国の中で最低レベル。特に「政治」「経済」分野での順位が低く、「経済」は117位にランクインしている。

世界経済フォーラム(WEF)のレポートによると、管理職の女性の割合は14.7%と低い。また、女性の72%が労働力になっている一方で、パートタイムの職に就いている女性の割合は男性のほぼ2倍。さらに女性の平均所得は男性より43.7%低くなっている。

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女性の活躍は米国でも「まだまだ」


「米国のビジネスパーソンの中には、ジェンダーギャップの問題から日本企業との協業を嫌がる人もいます」と話すのは、米シリコンバレーでの起業家育成で名を上げる、堀江愛利(Women’s Startup Lab創業者兼CEO)。「イノベーションに何が欠けているのか?」と男性的な目線になりがちな起業や投資に疑問と限界を感じ、女性起業家のアクセラレーターを運営する人物だ。

堀江によると、ジェンダーギャップ指数30位の米国は、一見進んでいるように見えるが、「女性ダイバーシティーへの取り組みについてどう思うか?」という調査に対して、「まだまだだ」という回答が70%近くある。

これに対して日本では、“もう随分やってきただろう”という後ろ向きの評価での意見になりがちだという。「日本では従来から問題意識はあるものの、作りたい職場や社会のビジョンがないからでは」

「男性モデル」の中で闘った経験から


堀江は、両国共通の問題として女性の活躍が阻まれる要因は“社会問題”だという。「男性化によるダイバシティーのない社会にイノベーションはない」と言い切る。特にビジネスの現場での“普通”が実は「男性モデル」だということにも気が付いておらず、そこに女性が入っていくのは容易ではないという。

2013年に堀江が起業した背景にもシリコンバレーのモデル自体が「男性モデル」の中で闘ってきた自身の経験があった。“きみは他の女性たちと違うよね”という理由で仲間に入れられた感があったり、男性化して“下ネタにも笑ってついていく”ような女性も多かった。

また、女性起業家の平均年齢は30代後半。多くの女性たちが家族を持っているものの、投資家からマイナスポイントと見られることを恐れ、男性と同じように(あるいはそれ以上に)仕事をして、隠し通す女性も多かった。

そのような時代も変わりつつある中で、古い“definition(定義)”を変えるためには、多様な女性のロールモデルを作る必要があるという。そこで堀江は、女性に特化したアクセラレーターを立ち上げた。

文=田中友梨

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