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2021.09.28 06:00

シンガポールの物流「ニンジャ・バン」が評価額10億ドル突破

Dr David Sing / Shutterstock.com

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シンガポールの物流関連のスタートアップ「ニンジャ・バン(Ninja Van)」は9月26日、アリババを含む投資家から5億7800万ドルを調達し、シンガポールで最も新しいユニコーン企業となったことを発表した。

今回の同社のシリーズEには、フェイスブックの共同創業者のエドワルド・サヴェリンとベインキャピタルの元幹部ラジ・ガングリーが設立したBキャピタル・グループ、欧州の宅配便会社ジオポスト・DPDグループなどの既存の投資家も参加した。さらに、モンクス・ヒル・ベンチャーズとブルネイの政府系ファンド「ザムルード」も参加した。

Venture Cap Insightsのデータによると、今回の資金調達は、ニンジャにとって2014年の創業以来で最大規模の調達となった。2020年4月のパンデミックのピーク時に、同社は評価額7億8000万ドルで2億7900万ドルを調達していた。

今回のラウンドでニンジャの評価額は10億ドルを大きく上回ったが、ブルームバーグによると同社は、早ければ来年のIPOに向けて準備を進めているという。同社は、最新の評価額についてはコメントを控えている。

ニンジャバングループの共同創業者でCEOのライ・チャン・ウェンは、声明で「今回のラウンドは、市場が東南アジアにおけるEコマース物流の新たな機会を認識していることや、当社がこの市場の変化に対応する上で中心的な役割を担っていることを示している」と述べた。

ニンジャは、新たな資金をインフラと技術プラットフォームの構築に投資し、マイクロサプライチェーンの構築などを行うと述べている。

フォーブスの「30アンダー30アジア」に選出されたライは、バークレイズでトレーダーを務めた後に、シンガポールでオーダーメード紳士服店の「Marcella」をオープンし、2014年にニンジャ・バンを創業した。それ以来、同社はアジアで最も急速に成長したテクノロジーを取り入れた物流企業に成長し、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピンにおいて、150万人以上の荷主と1億人近い消費者をつないでいる。

同社は約6万人を雇用し、ニンジャと呼ばれる配達員たちが1日に約200万個の荷物を配達している。

編集=上田裕資

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