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(c) Ford

EV化によるCO2の排出量削減を目指すフォードは、バッテリーパックの原材料価格を抑えると同時に、環境問題に対処するため、テスラの共同創業者JB・ストラウベルが設立したバッテリーリサイクル会社「レッドウッド・マテリアルズ」と提携すると発表した。

ネバダ州カーソンシティに本拠を置くレッドウッドとフォードは、バッテリーリサイクルを拡大することで、海外で採掘されているリチウムやコバルト、ニッケルなどの原材料を米国内で調達できるようにする。フォードはレッドウッドに5000万ドル(約55億円)を出資する。レッドウッドは、これまで8億2000万ドルを調達している。

「我々の目標は、バッテリー製造に必要な原材料の海外依存度を下げ、原材料の採掘量を減らすことだ。この領域で事業を拡大する上で、これは非常に重要な取組みだ」とフォードの北米担当COOであるリサ・ドレイクは記者会見で述べた。

フォード以外にも、GMやフォルクスワーゲンなどの大手自動車メーカーの多くが、鉱物資源の価格高騰と供給不足、採掘が環境に及ぼす影響を考慮し、EV向けにリサイクル素材を使用する考えを表明している。

国連貿易開発会議と世界貿易機関の共同機関である国際貿易センターは、2020年7月に無公害車の持つ負の側面について検証したレポートを公表した。それによると、リチウムの精製には大量の水が必要で、コバルトは、コンゴにある鉱山で採掘され、数千人もの子供が危険な労働に従事している。さらには、ニッケル鉱山から排出される粉塵にはウランなど有害物質が含まれ、健康被害が懸念されるという。

「自動車メーカーは、バッテリーセルの開発と生産に、より積極的な役割を担うようになっている。フォードとレッドウッドのパートナーシップはその象徴だと言える。テスラとパナソニック、GMとLG化学、フォルクスワーゲンとNorthvoltのように、自動車メーカーとバッテリーメーカーとの提携やジョイントベンチャーが増えている」とPitchBook でモビリティ業界のアナリストを務めるAsad Hussainは話す。

レッドウッドの創業者のストラウベルは、廃棄されたバッテリーや使用済みのリチウムイオンセルから、再利用可能な素材を回収することで、同社を「バーチャル・マイニング」の大手にすることを目指している。同社は、リサイクル可能な鉱物を採掘するより安いコストで回収することに成功している。

ストラウベルは、2019年までテスラのチーフ・テクノロジー・オフィサーを務めていた。以来、彼はバッテリー原材料の限られた供給量や高騰する価格、環境への悪影響といった問題に対処する最良の方法として、リサイクルを広める活動を行うようになった。

編集=上田裕資

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