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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

コルベット C8

ミドシップへの大変身、コルベット初の右ハンドル仕様、フェラーリのような大胆なプロポーションなど、各方面で絶賛を受けている「C8」という8代目「シボレー・コルベット」はついに日本に上陸した。

この画期的なコルベットを見ると、親会社のゼネラル・モーターズもついに世界のスーパーカー好きのニーズがわかったかのようだ。世界の願望に応えるためには、どんなクルマを作るべきか、遂に閃いたようだ。欧州のミドシップ・スーパーカーのハンドリングとスリルにかなわなかった今までのロングノーズのFR形式のコルベットが時代錯誤になってきたからこそ、シボレーは社内で革命を起こした。

まずは外観。見る角度によって、フロント周りはかなり鋭いエッジを効かせたフェラーリ360のように見えるし、リアのフェンダー部分はランボルギーニっぽい匂いがする。でも、総合的に眺めると、プロポーションは絶妙で、エッジと開口部は美しく、これは110%コルベットの新しい、独特な形と言える。大歓迎! なんで今まで出さなかったのかと聞きたいぐらい。

コルベットを正面から見た

コルベットを後ろから見た写真

さて、今までのコルベットと新型コルベットはどのぐらい異なるか。どの程度革命的な進化なのか。それは、1979年に登場したソニー・ウォークマンと、1984年に出たソニー・ディスクマンと同様の進化と言えるだろう。つまり、両方とも同じ目的を持っているけど、ディスクマンに生まれ変わった時、その技術のレベル、音質、デザインと楽しさが限りなく進化した。つまり新コルベットは画期的なディスクマンに当たるわけだ。それも、1953年に生まれたアメリカのスポーツカーの魂的な存在であるコルベットを、ちょうど70歳になる寸前に、これだけの大変身をさせることは、まるでシュワルツェネッガーをジェイソン・ステイサムに変身させると同じようなことだ。

内装も新鮮で、本革とステッチ、そしてアルミとアルカンタラと高級感で溢れている。コクピットは、ドライバーを囲み込むようにデザインされていて、戦闘機のレイアウトを思わせる。何よりも、走行機能のスイッチ類が、ドライバーがすぐ触れる範囲に配置されているからこそ、運転に集中しやすい。

運転席の写真

そのドライバーをハグするような人間工学的なシートに座ると、一番最初に関心するのは、四角いステアリングホイール。そういうハンドルを嫌がる人もいるだろうけど、これはこのコルベットに不可欠。やはり、開放感と高級感の向上のために、ダッシュボードが低く設定されているため、キャビンは開放感があって、四角い右ハンドルのおかげてドライバーの身長に関係なく視認性は抜群にいい。もう一つの特徴は、コンソールの左側のエアコンのスイッチ。まるでピアノのキーボードにように一直線で60cmほど長細いスイッチはデザインのハイライトの1つと言える。

文=ピーター・ライオン

シボレー
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